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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第194回

パワフルでコンパクトな5Gスマホ「Galaxy S20 5G」のカメラ性能を検証!

2020年05月16日 12時00分更新

文● 佐野正弘 編集●ASCII

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「望遠であって望遠でない」6400万画素カメラを有効活用

 続いてカメラを確認してみよう。Galaxy S20 5Gのメインカメラは、1200万画素/F値1.8の広角カメラと、1200万画素/F値2.2の超広角カメラ、そして6400万画素/F値2.0の望遠カメラの3眼構造となっている。

カメラは広角・超広角・望遠の3眼構造。6400画素と非常に高い画素数を誇る望遠カメラの活用が大きなポイントとなっているようだ

 このうち注目されるのは、やはり望遠カメラであろう。実はこの望遠カメラ、“望遠”と言ってはいるものの、視野角は約76度と広角カメラ(約79度)とほぼ同じ。つまり望遠レンズを搭載しているのではなく、高い画素数を生かして撮影した写真の一部を切り取ることにより、望遠撮影を実現する“ハイブリッドズーム”なのだ。

 ファーウェイやOPPOなどは、スマートフォンで高倍率ズームを実現するため、レンズを潜望鏡のような構造(ペリスコープ)にするなどの工夫を実施しているが、構造上どうしてもカメラのサイズが大きくなるという弱点がある。そこでサムスン電子は、カメラの画素数自体を大幅にアップさせたハイブリッドズームに注力し、高倍率のズームと小型化を両立することを選択している。

超広角カメラで撮影した写真

広角カメラで撮影した写真

望遠カメラで撮影した写真(10倍)。光学ズームではなく、高い画素数を生かしたハイブリッドズームとなる

先と同じ場所から30倍ズームで撮影した写真。最大でここまで寄ることが可能だ

 ボタン1つで30倍までズームを切り替えられるほか、20倍ズームを超えるとどの部分を撮影しているのか、等倍写真のプレビューでガイドしてくれるなど、高倍率ズームを使いやすくする機能は充実している。ただ実際に30倍ズームで撮影してみると、さすがにブレが起きやすく写真も荒くなりやすいので、画質を重視するなら10倍ズームくらいまでというのが現実的な使い方といえる。

ズームの倍率が20倍を超えると、画面右上に望遠カメラで撮影中の全体像が現れ、どの部分を撮影しているかガイドしてくれるのは有難い

 高画素の望遠カメラが広角カメラとほぼ同じ視野角ということもあり、Galaxy S20 5Gには望遠カメラで広角カメラと同等の写真を撮影することも可能だ。写真の比率で「4:3 64M」を選ぶとその機能を利用することが可能で、容量は大きくなるものの高倍率を生かした細部の表現などが向上し、より質の高い写真を撮影できる。

広角カメラで撮影した写真。画素数が少ない分、細部がシャープな印象になりやすい

「4:3 64M」を選び、望遠カメラで撮影した写真。高い画素数により細部の表現が可能になり、細部がよりソフトな印象に仕上がる

 そしてもう1つ、望遠カメラを活用した機能となるのが8K動画の撮影である。6400万画素という望遠カメラの高い画素数と、高性能なチップセットなどを活用して8K動画を撮影することが可能で、高い画素数を生かしてそこから写真をクリップとしてキャプチャする「8Kビデオスナップ」という機能も備えている。

8Kの高精細映像を生かし、撮影した8K動画から写真をクリップする「8Kビデオスナップ」。動画から高画質の写真を切り出せる便利な機能だ

 ハードウェア整備の問題もあって8K動画を有効活用できるシーンは正直まだほとんどないのだが、8Kで動画を撮影すれば、後から写真としても活用できるというのは確かに便利。ただし8K動画は容量が大きいので、利用する際にはストレージに注意する必要がある。

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