32スレッドCPUはギリギリオッケーか?
全スレッドが100%負荷、動作クロック4GHz前後になる「Blender」でのCGレンダリング中のCPU温度から、「Kraken M22」の冷却性能などをチェックしていこう。
デフォルトのシングルファンでCPU平均温度が71.9度、最高温度81.6度と参考で計測した空冷CPUクーラーこそ下回ったが、水冷としては、ちょっと物足りないCPU温度になった。120mmラジエーターのため、やむを得ないところだが、内部にパーツがギッシリ詰まる小型PCケースでは、さすがに32スレッドCPUは厳しいだろう。
騒音値はPCケースフロントトップから上に60cmの位置で計測しているため、ラジエーターを取り付けたPCケース背面からそれなりに離れているが、デフォルトの「Aer P120」ではテスト中にファン回転数が2000rpm程度まで上昇するため、40dBA台を記録した。夜更けなど静かな環境では、やや回転音が気になりだすかもしれない。
続けて、人気のあるNoctua製ファンの「NF-F12 PWM」を試したが、騒音値は約35dBAとかなり静かだが、残念ながらCPU温度は74.7度までアップ。すでに回転数は最大値となる1500rpmなので、これ以上の冷却アップには、ファンの追加が必要だ。
デュアルファンで冷却効果アップをねらった
続いてはラジエーターをファンでサンドイッチにしたデュアルファン化を試したところ、「Are P120」、「NF-F12 PWM」ともに冷却性能がアップした。1基2300円前後の「NF-F12 PWM」を2基搭載するのはコスト面でかなり微妙だが、ファンの増設での冷却効果アップは見込めるので十分アリだろう。
BTO PCや魅せる小型PCを彩ろう!
高いとは言えないが、10コアクラスのCPUなら十分冷却できる冷却性能を備えつつ、インフィニティーミラーによるキレイなLEDイルミネーションを120mmファンスペースしかないBTO PCや、小型PCに搭載できる「Kraken M22」は、悪くない選択肢だ。
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