このページの本文へ

最新の超小型サーバー「HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus」を知る! 第2回

自宅からリモート管理できる、超小型&実力しっかりの新しいMicroServer“4つのユースケース”

IT担当者だけじゃない! こんな人にもオススメのMicroServer Gen10 Plus

2020年04月27日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 

 日本ヒューレット・パッカード(HPE)が3月に販売開始した超小型サーバー「HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus」。本特集の第1回記事では、小さなオフィスや店舗などでも設置場所を選ばないコンパクトな本体に、業務をしっかりと支えるパフォーマンスと管理性を備えたエントリーサーバーであることをご紹介した。

「HPE ProLiant MicroServer Gen10 Plus」は幅12cmの超コンパクトな筐体

 しかし“超小型だけどふつうのサーバー”という言葉だけでは、MicroServer Gen10 Plusの持つ価値がいったいどんなシーンで発揮されるのか、どんなユーザーにとって“使える”サーバーなのか、イメージがわかないかもしれない。今回は少し頭をやわらかくして、このサーバーのユースケースについて幅広く考えてみよう。

サポート終了したWindows Server 2008/Windows Server 2008 R2マシンの更新

「うちのオフィスにはまだWindows Server 2008の古い業務サーバーがあるんだけど、サポートも切れたみたいだし、そろそろ買い換えないといけないな……」

――中小企業の兼任IT担当者

 ファイルサーバーやプリントサーバー、Active Directoryサーバーなど、Windows Serverは古くからオフィス内の管理サーバーとして使われてきた。

 そしてWindows Server 2008/Windows Server 2008 R2のサポート期間が、2020年1月をもって終了した。これに伴ってマイクロソフトからのセキュリティアップデート提供も終了しており、現在はセキュリティ面で危険な状態になっている。「そろそろ」ではなく、サイバー攻撃が発生して業務上の損害が発生しないうちに「いち早く」新しいサーバーOSに移行すべきである。

 移行先を考えた場合、最有力候補となるのはやはり、同じサーバーOSの最新版であるWindows Server 2019だろう。これまでの運用ノウハウが生かせるうえに、OSそのものが備える機能や信頼性、セキュリティは大幅に強化されており、今後も安心して使い続けることができる。

 最新OSならではの「クラウドとの親和性」も魅力だ。たとえばWindows Server 2019で社内ファイルサーバーを構築した場合、保存されたファイルはMicrosoft Azureのファイルサーバーサービス「Azure Files」と簡単に同期できる。そのほかにも、Active Directoryの同期、クラウドバックアップ、クラウドDR(災害対策)などの設定も簡単だ。これまでコストが課題となって実現できなかった、遠隔地へのデータ保存も容易になったわけだ。

 もちろん、MicroServer Gen10 PlusはWindows Server 2019に対応している。Windows Server 2008が登場したころのサーバーハードウェアと比べると、処理性能はケタ違いに向上している。業務アプリケーションが快適に動けば、ビジネスの生産性もアップするはずだ。

 またMicroServer Gen10 Plusでは、縦置きもできる本体デザインを採用している。デスクトップや棚などの小さな“スキマ”空間にも設置できるので、過去のオフィスサーバーの置き換えによって大幅な省スペース化も実現する。

多店舗/多拠点に分散配置したシステムをリモート一元管理

「たくさんのお店に販売システムを配置しているのだけど、何か障害が起きるたびにすぐ駆けつけなければならなくて大変。人手も足りないし、なんとかならないかな……」

――小売チェーン店の本部IT担当者

 店舗などの拠点に配置された業務システムは、現場に担当者がいないことが多い。しかし、ひとたび障害などのトラブルが発生すると、業務が滞るなどの大きな影響が出てしまう。

 MicroServer Gen10 Plusは、ProLiantサーバーシリーズで高い実績のある管理エンジン「HPE Integrated Lights-Out 5(HPE iLO 5)」を標準搭載している。ここに、ネットワーク経由でのリモート管理を可能にする「HPE MicroServer Gen10 Plus iLO Enablement Kit」オプションと「iLO Advanced」オプションライセンスを追加することで、遠隔地からのリモート管理に加え、運用管理がグッと楽になるフル機能が使用可能になる。

「iLO Enablement Kit」(写真)と「iLO Advanced」ライセンスを追加することで、リモート管理のほか運用が楽になるさまざまな機能が使えるようになる

 これを活用すれば、多店舗/多拠点に分散配置した多数のMicroServer Gen10 Plusを、本社からリモートで監視/管理できる。わざわざ現地に足を運ばなくても障害の原因を把握し、リブートや設定変更といった対応を行ったり、故障した交換パーツを手配したりすることができるわけだ。

 たとえばiLO 5チップは、サーバーのメインCPUやOSとは独立して稼働する仕組みとなっており、リモートから電源のオン/オフや再起動といった操作が行える。またリモートKVM機能も内蔵しているので、リモートにいる管理者が手元にあるサーバーと同じように操作できる。

 さらにiLO 5は、本体内部のさまざまなセンサーから稼働状態を情報収集/蓄積し、専用のWebコンソールを通じてリアルタイムに可視化する。たとえばドライブやファンなどのパーツが故障した場合も、このコンソールを通じてリモートからすぐに故障箇所を特定できるので、復旧までにかかる時間や手間を大幅に削減できる。

 加えて、iLO 5が収集するセンサーデータをクラウド上の「HPE InfoSight for servers」に送信し、分散配置された多数のサーバー群を単一のクラウドコンソールから一元監視/管理することもできる。ダッシュボードで多数のサーバーに生じている問題点をまとめて把握し、特に重大なものは詳細情報画面で内容を確認することが可能だ。さらに、HPEとサポート契約を結んでいる場合は、障害対応を依頼する際に稼働状態データも送信し、より的確かつ短時間での対応を促すことができる。

 InfoSight for serversでは今後、AI/機械学習に基づく「予測」機能も提供する予定だ。これは多様なセンサーデータに基づいて、障害の「発生前」に予兆を検知し、管理者に警告する機能だ。障害発生が予測できれば、事前に交換パーツや交換機の手配もできるようになり、ダウンタイム発生による業務への悪影響を最小限に抑えられるだろう。

クラウドサービスの「InfoSight for servers」利用で得られる3つのメリット

 なおiLO 5では、ファームウェア改ざんの検知と自動修復、BIOSレベルでの設定変更禁止(設定ロック)、データの簡易消去など、ハードウェアレベルでのセキュリティ機能にも注力している。IT管理者の目が届かない拠点や店舗に設置されるMicroServer Gen10 Plusだからこそ、こうした強固なセキュリティも大きな魅力だろう。

機器メンテナンス用のマネージドサービス端末として顧客先に設置する

「業務システムの導入から運用管理やサポートまで、一式含めて顧客企業に提案したい。だけど、オンサイトのメンテナンスやサポートまで考えると予算に見合わないな……」

――SIベンダーの営業担当者

 SIベンダーであれば、顧客企業への業務システム導入と合わせて、導入後の運用管理やオンサイトでのメンテナンス、サポートまでまとめて請け負うケースも多いはずだ。業務システムでなくとも、たとえばオフィス複合機(コピー機)や製造現場の工作機械、医療機器など、メーカーや販売会社が定期的にメンテナンスやサポートを行う機器がある業界は多い。いま風に言えば「マネージドサービス」のビジネスだ。

 顧客先に設置した業務システムや機器のリモート監視/メンテナンスといった作業も、前述したiLO 5やInfoSight for serversに対応したMicroServer Gen10 Plusが役立つはずだ。設置しても邪魔にならないコンパクトな本体、提案に組み込みやすいリーズナブルな価格と、顧客提案のうえでの部材としても“使える”サーバーだろう。

 さらにMicroServer Gen10 Plusは、「Microsoft Hyper-V」や「VMware ESXi」といった仮想化やコンテナの技術にも対応している。これらを活用すれば、仮想マシン/コンテナ単位でリモートからのバージョンアップ作業を確実かつ容易に実行できる。

 なお歴代のMicroServerシリーズでは、ソフトウェアベンダー(ISV)が自社で開発した業務ソフトウェアを組み込み、アプライアンスとして販売されるケースも多かった。本体がさらにコンパクト化したことで、アプライアンスを構成するサーバーとしてのMicroServer Gen10 Plusのユースケースもさらに増えそうだ。

アプリ開発者やITエンジニアの手元サーバー、自宅サーバーとして

「アプリケーションの開発とかテスト、新しいソフトを試すための環境として手元にサーバーが欲しいんだけど、置くためのスペースを取るしなあ……」

――アプリケーション開発者

 アプリケーション開発の現場における開発環境やテスト環境用のデスクトップサーバーとしても、MicroServer Gen10 Plusは面白い製品だろう。

 近年、こうした用途ではクラウドサーバーやレンタルサーバー/VPSも多く使われるようになっているが、少し高いサーバースペックや大きなデータ容量、ネットワーク転送量を使うと、どうしてもコストがかさんでしまう。手元にMicroServer Gen10 Plusが1台あれば、そうした心配をすることもなく自由にサーバー環境を構築可能だ。

 CPUはインテルのPentium Gold G5420(3.80GHz/2コア)またはXeon E-2224(3.40GHz/4コア)、4つのドライブベイにはHDD/SSDを混載可能、オプションでハードウェアRAIDや10ギガビットEthernet(10GbE)×2ポートを追加可能と、小さいながらも必要最低限の拡張性を備えている。前述したとおり仮想化/コンテナ技術も使えるので、さまざまな開発/テスト環境として使いやすそうだ。

* * *

 以上、今回はできる限り固定観念を排して、MicroServer Gen10 Plusで考えられる幅広いユースケースを考えてみた。もちろん同製品は“ふつうのサーバー”であり、オフィスに設置する超コンパクトな業務サーバーとして“ふつう”に使っても構わない(当たり前である)。だが、単にそれだけではもったいないと感じさせるサイズ感なのだ。

 次回は、そんなサイズ感の本体にどのようなハードウェアが詰め込まれているのか、実際にMicroServer Gen10 Plusを分解して、その中身をじっくりと眺めてみることにしたい。

■ 在宅勤務でもサーバーのリモート管理ができる「iLO Advanced」
■ 【2020年12月末まで】無償ライセンスの試用期間を拡大中

多くの企業で在宅勤務が強いられている現在、サーバー管理者にとっては、サーバーをリモート管理することの重要性がこれまでになく高まっている。

そこでHPEでは、本記事でも紹介した「HPE Integrated Lights-Out(iLO)」のフル機能が使える「iLO Advanced」評価用無償ライセンスの試用期間を2020年12月31日まで期間を拡大して提供している(通常は60日間)。MicroServer Gen10 Plusに限らず、iLOに対応するHPE ProLiantサーバーシリーズが対象だ。

これにより、管理者は在宅勤務環境においてもサーバーを容易にリモート管理できるようになる。この機会にぜひiLOをご活用いただければ幸いだ。

★ iLO Advanced無償試用版のダウンロードはこちらから ★
(「iLO Advancedを試してみる」から「iLO Advanced試用版ライセンス」登録フォームに進んでください)

(提供:日本ヒューレット・パッカード)

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ