●ほとんど「捨て身覚悟」の料金改定
ただ、楽天モバイルは、パートナーであるKDDIに対して、1GBあたり465円を支払っているとされる。つまり、ユーザーがパートナーエリアで5GBを使うと2325円、楽天モバイルはKDDIに支払わないといけない。月々2980円のプランで2325円が他社にいくというのは、なかなかシビれる料金設定だ。
楽天モバイルは手元に残るユーザー一人当たり数百円で、全国に基地局を整備しつつ、携帯電話事業を経営していかないといけない。
このパートナーであるKDDIへの支出を減らすには、一刻も早く、自前の基地局を全国に立てまくる必要があるのは間違いない。ただ、ユーザー一人当たりの収入が下がる中、一方で、基地局建設に対する設備投資費を捻出するのも相当、苦労することになりそうだ。
今回、大盤振る舞いというか、捨て身の覚悟で料金改定を行った楽天モバイル。ユーザーは集まるだろうが、今後、どのように設備投資をしつつ、事業全体の黒字化に持っていくのか。興味深いところだ。
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