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ゲーマー視点テレワークのすすめ

新型コロナ 失敗しない「テレワーク」

2020年03月04日 08時00分更新

文● 外村克也(タトラエディット) 編集●飯島恵里子/ASCII

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オンラインゲームの環境を利用したリモートワークのスタイルを3年以上前から取り入れている筆者が、テレワークの実例を紹介する

 新型のコロナウィルス感染拡大を抑止するため、小中高の休校要請があったのはご存じのとおり。この影響もあって、小さな子どもを持つ家庭についてはテレワークを推奨する動きが強まっている。

 テレワークとは、職場など1カ所にあつまるのではなく、遠隔地にいる従業員同士がインターネット回線を利用して、互いに連携を図りながら仕事をするというもの。自宅のパソコンからビデオ通話で会議をしたり、チャットでコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくというスタイルは、オンラインゲームで複数のユーザーと連携しながら目的を遂行するのに似ている。

 「オンラインゲームと仕事をいっしょにするなんてけしからん!」なんて声も聞こえてきそうだが、筆者が代表を務めるタトラエディットでは、オンラインゲームの環境を利用したリモートワークのスタイルを3年以上前から取り入れている。

 都市の中心にオフィスを構えることなく、筆者を含めスタッフ全員が自宅勤務でさまざまな仕事をしてきた。これまでに携わっていただいた方の多くは主婦で、子育て期間中ということもあり自宅にいながら家事と仕事を両立させる点についてテレワークの参考になる部分も多々あるのではないだろうか。

 というわけで、テレワークの実例をまとめておこうと思う。この記事が、社会的にすこしでも貢献できれば幸いだ。

 なお、この記事では個人向けツールを使ったテレワーク/リモートワークの環境を紹介している。会社のコンプライアンス上、どうしてもこのような個人向けツールの利用ができないというケースがあるだろう。その場合は、参考程度にとどめ、無理をせず職場の方針に従うようにしてほしい。

テレワークで利用しているソフトやハードウェア
・ノートパソコン (業務利用および、チャットにて利用)
・ゲーミングヘッドセット (ボイスチャットにて利用)
・LINE (1対1の会話のときにテキスト&ボイスチャットにて利用)
・Discord (グループ会議のときにテキスト&ボイスチャットにて利用)

 

使用を検討したが使わなかったもの
・Webカメラ (音声のみのほうが使い勝手がいい)
・Slack (使い慣れないユーザーが多かった)

自宅と職場では仕事のしかたがまるで違う

 ここ福岡においても、コロナウイルスの影響による小中高の休学の波が押し寄せている。我が家の娘のケースでは、2月28日の金曜日の授業が今年度最後となり、春休みが終わるまでの1カ月以上が休みとなった。中学2年生ということもあり、昼食は自分でつくったり、買ったりすることができるため、親として仕事をする上での影響は大きくない。

 一方、小学5年生の長男と1年生の次男を持つ弊社スタッフHのケースとなると、話は変わってくる。

 スタッフH宅でも同様に、2月28日の授業を最後に春休み明けまでの長い休暇となるそうだ。休みとなれば、長男、次男ともに仕事中でも話しかけてくるうえ、そうでなくても声が大きくて気が散るのだそう。静かなのはテレビを見ている間だけ。ゲームを始めるとさらにボリュームが上がるとのこと。

 ほかにも、宿題を見たり、食事の準備をしたりと、日中は家事と育児に追われて仕事ははかどらないとのこと。寝静まった後の夜のほうが効率が上がるそうだ。

 職場にいるときは、家事や育児を気にすることはほとんどない。そのため、テレワークといっても業務時間内はパソコンに張り付いて仕事をすることをイメージしがちだ。ところが、実態はまったく違う。上記のような環境をイメージして、職場にいるものと自宅にいるものが連携できるようにすることが、テレワークを成功させる条件となるのだ。

 こうした環境の中、どのように仕事を進めているのかを紹介しよう。

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