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業界人の《ことば》から 第377回

仕事は楽しくないと、エプソン新社長が成長加速に意欲

2020年02月06日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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「私のやり方は『楽しく仕事をする』こと。楽しく仕事をした方が、それぞれのパフォーマンスがあがり、様々なアイデアが浮かびやすく、お互いが素直に協力しあえる」(セイコーエプソンの小川恭範次期社長)

 セイコーエプソンは、2020年4月1日付けで、取締役常務執行役員の小川恭範氏が代表取締役社長に就任する人事を発表した。

 小川次期社長は、1962年4月、愛知県出身。東北大学大学院工学研究科卒後、1988年4月にセイコーエプソンに入社。研究開発本部に配属され、TFT液晶やイメージセンサーの研究のほか、生産技術にも関与。1993年からはプロジェクターの設計に携わり、1994年にはエプソン初のビジネスプロジェクター「ELP-3000」を開発。プロジェクターを使って、プレゼンテーションを行うという『文化』の創出にも主導的役割を果たした経験の持ち主だ。

 2008年にVI事業推進部長およびVI企画設計部長に就き、2017年4月にビジュアルプロダクツ事業部長に就任。同年6月に執行役員、2018年6月取締役執行役員、同年10月に技術開発本部長に就任した。また、2019年6月に取締役 常務執行役員に就任。ウェアラブル・産業プロダクツ事業セグメント担当を務めた。

楽しく仕事をしよう

 「私は、『楽しく仕事をしよう』を社員に呼びかけてきた。すべての社員に、仕事にやりがいを感じてほしい。そして、楽しんでほしいという強い思いがある。どんな仕事であろうと、つらい仕事であろうと、それを楽しむ姿勢や気持ちが大事であり、楽しく仕事をした方が、それぞれのパフォーマンスがあがり、様々なアイデアが浮かびやすく、お互いが素直に協力しあえる」と、自らのやり方を示す。

 続けて、「これは、エプソンの経営理念にある『創造と挑戦』や、『総合力』を生かすためには大切な条件であると考えている。自由闊達で、風通しのいいコミュニケーション環境をつくり、上司、同僚、部下が気軽に話ができる環境をつくることが、社員一人一人が楽しく仕事ができる条件となる。青臭い話と感じるかもしれないが、あえて私はここを強調し、ここに力を入れていく。それによって、『創造と挑戦』に取り組むことができ、『総合力』が生まれ、お客様を大切にする気持ちにつながると信じている」と語る。

碓井稔社長は代表取締役会長に就任する

 代表取締役会長に就任する碓井稔社長は、小川次期社長について、「コア技術に造詣があり、技術を見る目や、技術の動向を見る目がある。人望があり、一人一人の内面に入り込んで、やる気を出させるマネジメントスタイルである。今後、優れた統率力を発揮し、エプソンをさらに飛躍させてくれるものと確信している」と評する。

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