セイコーエプソンはウェアラブルを強力に推進
「エプソンのものを使いたい」と思わせる商品を目指す
セイコーエプソンは6月19日、ウェアラブル事業に関する戦略説明会を開催。ウェアラブル機器の開発、およびプラットフォームの提供など、ウェアラブル事業を推進していく方針を明らかにした。
登壇した碓井稔代表取締役社長は、「社会インフラの変化、ライフスタイルの変化によって、ウェアラブル機器がますます世の中を変えていく流れがある」としつつも、「我々は単に時流に乗っているわけではない」とコメント。
続けて、「そもそもセイコーエプソンの起源は、身に付けるウェアラブル機器にあるといっても過言ではない」と話し、1969年のクオーツウォッチ、1982年のテレビウォッチなど、過去に発表した製品を紹介し、同社の歴史がウェアラブル機器に根付いていることを説明した。
また、センサーデバイス、マイクロディスプレー開発における実績や、同社が培ってきた「省・小・精」(省エネルギー、小型化、高精度)の技術をアピール。「高性能なウェアラブル機器と、それをベースとしたプラットフォームを提供する」と語り、事業の展開に自信を見せた。
さらにプレゼンテーションの途中では、碓井社長が実際に同社のスマートグラス「MOVERIO BT-200」をかけて、会場を見渡しつつパワーポイントの資料を確認し、プレゼンをするデモンストレーションも実施。同時に手首につけた脈拍計も紹介し、「脈拍は正常とのことなので、私が平常心でプレゼンしていることがおわかりいただける」と、会場の笑いを誘っていた。
しかし、スマートグラス「Google Glass」を開発したグーグルや、スマートウォッチ「iWatch」の登場がささやかれているアップルなど、ウェアラブル事業にはライバルも多い。質疑応答において、それらのメーカーにどう対抗していこうと考えているのか……という質問も出ていた。
これに対して碓井社長は、「一言で言えば、『エプソンのものを使いたい』という商品を作る」と返答。「ウェアラブル機器は常に身につけているものだから、機能がいいとか便利だとかだけではなく、付けていることを誇れるという価値観もあると思う。そういう商品を提供できる自信があるから、この領域に参入している」と胸を張った。
(次ページでは、会場に展示されていたウェアラブル製品を見ていく!)
