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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第108回

故障のときは「モデル名」を確かめる

iMacが壊れた 修理に出す前にやることは

2020年01月28日 17時00分更新

文● 前田知洋 編集●ASCII

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Macの画面が真っ青に! 新春から大トラブル

 ガビーン! 新年早々、仕事で使っているiMac (27-inch, Late 2013) の画面に異変が……。記事冒頭の写真のようにブルーでまだらな線が映りっぱなしで、マウスやキーボードに触ってもぜんぜん反応がなく、起動しているのかすらわかりません。う〜ん、困った。

 というのも、自宅の仕事部屋には4台のMacがあるのですが、今回、調子の悪くなったiMacは、請求書を発行するなど経理用に使っていました。確定申告なども控えているため、数日でも使えないと困るのです。

仕事部屋には4台のiMacが稼働中

 とはいっても、筆者は長年のPC/Macユーザー、コンピューターのトラブルには慣れているほう。こんなときにやることは決まっています。トラブルを言い訳に物欲を発揮させ、そして新製品を買う!

 ……というのはバチがあたりそうなので、とりあえず、以下のことを試してトラブルを切り分けることにしました。

Macがおかしいときに、とりあえずやること

 Macユーザーならおなじみ、応急処置の3ステップは以下のとおり。

1) システム管理コントローラ(SMC)のリセット
2) NVRAMまたはPRAMをリセット
3) セーフモードで起動(セーフブート)

 トラブルによっては、これで解決できることもあるのですが、今回は全部ダメ。

 そこで、「はは〜ん! これはハードウェア故障かも」とあたりをつけました。液晶パネルか、グラフィックチップ関連の故障かを判断するため、外部モニターを繋げてみようとしましたが、我が家にはPC用の外付けモニターがありません。

 しかーし! 動画配信に使っているビデオカメラ用のHDモニターがあることに気が付き、接続ケーブルを買いに量販店へゴー! 最近の量販店は1月2日からオープンしているのでありがたいぞ!

オンラインで自分のMacのモデル名を知る方法

 次の問題は、iMacのスクリーンが映らないのでモデル名がわからないこと。そうなると、どの接続ケーブルを買っていいのかわかりません。

 試行錯誤をしていると、オンラインで自分の所有するアップル製品の製造番号などがわかることが判明しました。別のMacで「システム機能拡張」を起動させ、「iCloud」から「デバイス」を選ぶと、現在所有している製品のOSのバージョンとシリアル番号がわかります。

同じApple IDでアクセスしていれば、所有する製品のシリアル番号などがわかる

 次にアップルのサイト「保証状況とサービス期間を確認する」(https://checkcoverage.apple.com/jp/ja/)で、さっき調べたシリアル番号を入力すると、モデル名がわかります。

 蛇足ですが、この方法は、その製品から自分のApple IDでApple StoreやiCloudにアクセスし、登録されていなければダメですが、セットアップのときにほぼ自動で完了しているはずです。

シリアル番号がわかれば保証状況やモデル名がサイトで検索できる

Thunderbolt? Mini Display Port?
ケーブル名称で悩むことに

 この先がちょっとトリッキー。モデル名がわかれば入出力ポートがわかるはず……と、技術仕様書を見てみました。

 iMac (27-inch, Late 2013) は、外部ディスプレー用にThunderboltポートが2つと記載されています。しかし、量販店のケーブル売り場では「Thunderbolt <-> HDMI」のケーブルが見つかりません。

 「もう2020年だしなぁ……。2013年のポートは今や昔かぁ……」とあきらめていたところ、アップルコーナーの担当さんに「その場合は、『Mini DisplayPort <-> HDMI』のケーブルでOK!」と教えてもらいました。わーい!

Thunderboltポートにつながる外部モニター用ケーブル

 たしかに、技術仕様書をよく読めば「Thunderboltポート」から「Mini Display Portで出力」できるとも読めなくもない記述ですが、プラグの形状の名称と、伝送技術の名称が混在していてわかりにくい……。おそらく、「Thunderbolt 3」と「USB Type-C」でも同様に混乱する人がいそうな気も……。

外部モニターに接続し、無事起動してバックアップ
新しいiMacも買いました

 外部モニターに接続して電源ボタンを押したら、iMacはあっさり起動。故障箇所も液晶パネルまたはグラフィックチップと無事に(?)判明しました。その足で、新しく川崎にできたアップルストアでiMac(21.5インチ、Retina 4Kディスプレイモデル)を購入することを即決しました。

 1月2日のアップルストア川崎は「初売り」で入場制限がされるほどの人の多さ……。しかし、物欲のベテランの筆者としては、向かいながらオンラインストアに電話して購入。「店舗受け取り」で在庫を押さえておくことも忘れません(笑)。

 電話口では、オンラインストアのスタップが「それはお困りでしょう……」と親身になってくれ、サーバーが混雑して繋がりにくい川崎店の在庫を、苦労して確保してくれました。

 新年早々、iMacの故障でトラブルはありましたが、オンラインストアでのとても気持ちのよい迅速な対応や、年始早々に働くお兄さんに大感謝! 初買いもできたしね。

 とりあえず、新しいiMacは、バックアップから復旧させず、トラブル防止のために手動で経理書類だけ移行しました。故障したほうのiMacの修理についてはあとで考える!

 27インチから21.5インチにサイズダウンした理由は、担当するスタッフから「経理だけだし……机も広く使いたいので……」というリクエストから。その反面、Retina 4Kになったこともあり、画面も鮮明で筆者も気に入ってます。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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