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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第165回

夜のスマホ対決

iPhone 11 Pro Max vs Pixel 4! 夜景カメラ対決!

2019年12月25日 12時00分更新

文● 林 佑樹 編集●ASCII編集部

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夜空や夜景をじっくり撮るならPixel4
手軽に夜景ならiPhone 11 Pro Max

 スマホの発表会で多くのメーカーが性能指標のひとつとして、夜景や天体撮影をウリにするようになった。記憶の範囲だと、ZenFone 5は長時間露光32秒に対応して、当時のイメージャーでも夜空の撮影は可能だったが、2019年に登場した機種も同様に長時間露光の撮影によって、天体撮影に対応している。一方で夜景に関しては、1~3秒の手持ち撮影で、従来のシングルショットよりもいい結果を得られやすくなり、光学系やイメージャーというよりは、撮影後の処理で描写性能を高めている傾向だ。

 そんなわけで今回は、夜景や夜空撮影を推しているPixel 4(Google)とiPhone 11 Pro Max(アップル)の2機種を使って、夜のカメラ対決をした。

青森県六カ所村の取材がてら星空の撮影になった。当日、気温は低く、かつ風がつよくて寒い限りだった

 手持ちでの夜景モードから見ていこう。Pixel 4とiPhone 11 Pro Maxのいずれも、撮影状況に応じて自動的に機能がオンになる。1〜3秒が多く、結果でいえばiPhone 11 Pro Maxのほうが良好だった。ただ、クリティカルな差ではないので、好み次第になるだろう。細かい部分で見ると、シャドウの階調。iPhone 11 Pro Maxの場合は律儀に黒で潰れているかなぁと思ったら、微妙に階調が残っているケースが多い。Pixel 4は後処理でフォローしていることが多く、ノッペリとした黒であることが目立った。真っ暗に近い環境での話なので、明かりがある街中や室内であれば、まず気になることはないハズだ。

 本稿では似た焦点距離である望遠側のカメラを中心にテストするほか、ついでにデジタルカメラでも似た状況で撮影をしてみた。使用したデジタルカメラは「α7R Ⅳ」。レンズは「Apo-Lanthar 50mm F2」だ。また掲載データはすべて長辺1920ドットにリサイズして、撮影時のパラメーターはEXIF読み。

Pixel 4手持ち。シャッター速度3/4秒、F1.73、ISO3734

iPhone 11 Pro Max手持ち。シャッター速度1秒、F1.8、ISO6400

α7R Ⅳ。シャッター速度3.2秒、F2、ISO1600

 Pixel 4とiPhone 11 Pro Maxともに等倍で見ると厳しいのだが、スマホ画面やSNSのフィード上で見るぶんには違和感はあまりない。どちらかといえば、暗所でも比較的サクッと撮影できる点で便利である。また下記のように、よくある夜景ではよりお手軽にキレイで、好みの結果になりやすい。

Pixel 4手持ち。シャッター速度1/15、F1.73、ISO55

iPhone 11 Pro Max手持ち。シャッター速度1/33、F1.8、ISO640

 では、長時間露光はどうだろうか。Pixel 4は天体撮影モード、iPhone 11 Pro Maxはナイトモードの機能名が用意されている。いずれも、三脚などで固定して、しばらく振動がない状態であると有効化され、iPhoneの場合は、30秒まで撮影時間の設定が可能になる。Pixel 4の場合は、画面に「天体撮影機能ON」と表示されたらOKだ。iPhoneとは異なり、Pixel 4の撮影時間は最大4分。環境次第で変化する。

正直に言って、春以降のほうが撮影に向く。Pixel 4での3〜4分の待ち時間は、PCIe 4.0対応M.2ストレージのシーケンシャルリード・ライトな勢いで心を折ってくれる

 まず、iPhoneは近い位置やコントラストが分かりやすい部分があれば、ある程度の距離までならフォーカスを合わせてくれるが、星空の場合はフォーカスが合わない。よって、ビルなどのある夜景ならいいが、星の撮影には向かない。どちらかといえば、室内での撮影に向く。

iPhone 11 Pro Max。星は写っているが、見事にフォーカスがきていない。またシャッター速度は30秒に設定したのだが、EXIFには1秒と記録されていた

 一方、Pixel 4はというとフォーカスが合う。テストした11月中旬時点では「なんでフォーカスが合うんだろう、この子」だったのだが、12月入ってGoogle AI Blogで撮影のプロセスが一部解説された。それによると、1ショット16秒のデータを最大15ショット行ない、それらを統合。フォーカスは、撮影開始時に異なる焦点距離を撮影し、そこからフォーカスポイントを割り出している。また天体は常時動いているため、4分ほど経過すると大きく位置が変化してしまうほか、雲や山影など星以外の要素もあるが、空以外の情報とは別に処理しつつ、合成して1枚の絵に着地させている。

Pixel 4。シャッター速度は15秒と記録されていた。合成しているので、1ショットあたりのデータと思われるが、シャッター速度以外はパラメーターを変更しているものと思われる。また時折突風があったので、微妙にブレているような結果でもある。長野にすればよかった

こちらはRAWデータをストレート現像したもの。ノイズ量に大きな違いがあるほか、調整を加えてみても暗い星のデータはもっていなかった

α7R Ⅳのデータ。シャッター速度3.2秒、F2、ISO1600。Pixel 4のデータを見ながら、ピクチャープロファイルを現地で作成してみた

【まとめ】ソフトウェアの処理ではPixel 4に軍配

 高性能なSoCを搭載するスマホならではの処理としては、iPhoneにしろ、Pixel 4にしろ、いわゆるデジタルカメラとは異なる方向に進み始めている。こと、複数枚撮影+ディープラーニングでの処理でいえば、特定条件下でPixel 4が大きな可能性を示したといってもいいだろう。今回はテストしていないが、ファーウェイ端末についても夜間撮影は優れており、従来の撮影よりはやや手間だが、コンデジなどと比べるととても手軽だ。画質でいうと、また別の話になってくるが、ちょっと時間があるときに夜間撮影モードをイジってみると、新しい発見があるだろう。


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