次世代コンビニはリアルとネット通信と金融の融合
一方、今回の協業では、KDDIが株式市場からの買い付けでローソンの株式の2.1%を取得する予定であるほか、Pontaを運営するロイヤリティ マーケティングの株式の20%を三菱商事から買い取る資本提携も盛り込んだ。
三菱商事 コンシューマー産業グループの京谷裕CEOは「量より質、モノからコトへと価値観が変化し、異業種企業の競争が始まり、リアルとネットがシームレスにつながり、大きな構造変化が生まれている。この動きは、テクノロジーやデジタル化でますます進展するだろう。
三菱商事は、消費者に求められる価値を提供するために、デジタルやネットワークに強い企業と連携しなければならないと考えていた。今回は、同様の価値を持っている企業同士が資本業務提携を行なうことになった」とする。
また、ロイヤリティ マーケティングの長谷川剛社長は「当社が目指してきたのは無駄のない消費社会の構築。あらゆる無駄を削減し、持続可能な社会の実現をさらに一歩進められる。圧倒的に便利で楽しい世界を実現し、最も利用されるポイントの世界を作りたい」とした。
KDDIの高橋社長は「令和は、通信が溶け込む時代である。そこに向けて、1億超の会員基盤と、リアルとネット通信のデータや金融サービスを融合した次世代型CVSサービスの展開が実現できる」と語り、
「令和元年は、5G元年であり、キャッシュレス元年である。それに加えて、スマホやセンシング、IoTデバイスと、ビッグデータやAIが組み合わさり、状態や行動、感動が顧客と企業の間を循環するなかで、新たな価値を生み出していくことになる」と位置づける。
この連載の記事
-
第606回
ビジネス
テプラは販売減、でもチャンスはピンチの中にこそある、キングジム新社長 -
第605回
ビジネス
10周年を迎えたVAIO、この数年に直面した「負のスパイラル」とは? -
第604回
ビジネス
秋葉原の専門店からBTO業界の雄に、サードウェーブこの先の伸びしろは? -
第603回
ビジネス
日本マイクロソフトが掲げた3大目標、そして隠されたもう一つの目標とは? -
第602回
ビジネス
ボッシュに全株式売却後の日立「白くまくん」 -
第601回
ビジネス
シャープらしい経営とは何か、そしてそれは成果につながるものなのか -
第600回
ビジネス
個人主義/利益偏重の時代だから問う「正直者の人生」、日立創業者・小平浪平氏のことば -
第599回
ビジネス
リコーと東芝テックによる合弁会社“エトリア”始動、複合機市場の将来は? -
第598回
ビジネス
GPT-4超え性能を実現した国内スタートアップELYZA、投資額の多寡ではなくチャレンジする姿勢こそ大事 -
第597回
ビジネス
危機感のなさを嘆くパナソニック楠見グループCEO、典型的な大企業病なのか? -
第596回
ビジネス
孫正義が“超AI”に言及、NVIDIAやOpen AIは逃した魚、しかし「準備運動は整った」 - この連載の一覧へ