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今年もビルダーを魅了!AWS re:Invent 2019レポート 第3回

「AQUA for Redshift」などデータレイク/アナリティクス領域でも新発表が続々

Redshiftは他社の3倍、そして10倍高速に―AWSジャシーCEO基調講演

2019年12月16日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 Amazon Web Services(AWS)が2019年12月2日~6日(現地時間)、米国ラスベガスで開催した「AWS re:Invent 2019」。同社CEOのアンディ・ジャシー氏による3時間に及ぶ基調講演では、多数の新発表が行われた。

米国ラスベガスのサンズエキスポコンベンションセンターやMGMグランドカンファレンスセンターなど複数会場をまたいで開催。現地参加者は6万5000人を数えた

 前回記事でお伝えしたIaaS関連領域(コンピュート、オンプレミス/エッジ領域)の主要な新発表に続いて、今回は「データレイク」や「データ分析(アナリティクス)」領域の新発表を、ジャシー氏が語った「狙い」と共に見ていきたい。「Amazon S3」や「Amazon Redshift」関連の発表だ。

基調講演に登壇したAWS CEOのアンディ・ジャシー(Andy Jassy)氏

ITのモダナイズ=“引っ越し”で捨てていくべきものとは

 前回記事でも触れたように、ジャシー氏基調講演の大きなテーマは「企業やビジネスのトランスフォーメーション(変革)」だった。大きなトランスフォーメーションを遂行するためには、まず組織全体の意識改革(特に「トップダウンでゴールを設定する」ことの重要性を繰り返し強調した)とビルダー(エンジニア)のトレーニングが必要であり、それと同時にIT環境もモダナイズ(近代化)しなければならない。AWSでは、そうした企業ニーズに対応したサービスを提供していく――そんなストーリーだ。

 ITのモダナイズ、つまり既存IT環境からの“引っ越し”においては、何を残して(捨てて)いくのかを正しく判断しなければならない。ジャシー氏はそう語ったうえで、残していくべきものの例として、「年々コストが上がっており柔軟性にも欠ける」IBMのメインフレームや、オラクル、マイクロソフトのリレーショナルデータベース製品を挙げた。近年、「Oracle Database」への攻撃は恒例になっているが、今回はそのターゲットに「Microsoft SQL Server」も加わったようだ。

ITのモダナイズ=“引っ越し”で「捨てていくもの」として、IBMメインフレームやオラクル、マイクロソフトのデータベース製品を挙げた

 「顧客と話をしてみると、オラクルから移行したいと考えない顧客はいないくらいだ。さらにこの数年、SQL Serverからもなるべく早く離れたいという顧客が増えた。たとえば、SQL Serverでは長年にわたってBYOL(顧客が購入したライセンスをクラウドに持ち込むこと)が許されてきたが、マイクロソフトは『それはダメだ』と言い始めた※注。これは顧客にとって良いことだろうか? マイクロソフトは、顧客が望むことを重視しない“古いマイクロソフト”へ逆戻りしているのではないか」(ジャシー氏)

※注:マイクロソフトは2019年8月1日に、専用ホスト型のクラウドサービスに対するソフトウェアライセンス条項の改定(SQL Serverも対象)を発表している。これまではボリュームライセンスのみでオンプレミスから専用ホスト型クラウド(EC2 Dedicated Hostなど)への移行ができたが、2019年10月以降に購入したライセンスは、追加でソフトウェアアシュアランス(SA)契約に含まれる「ライセンスモビリティ権」が必要となる。ジャシー氏の発言はこのライセンス改定を指すものと考えられる。

 ちなみにオラクルでは、データモデルごとにサービスがラインアップされているAWSは非効率であるとして、マルチモデルデータベースであるOracle Databaseの優位性を主張している。この主張に対しジャシー氏は、「仕事ごとに適切なツールを選ぶべき。本当に“スイスアーミーナイフ”(十徳ナイフ)であらゆる仕事ができるのか、懐疑的になってほしい」と反論している。

 さて、商用データベースのライセンスにまつわる高いコスト、制約を取り除くものとして、ジャシー氏はオープンソースエンジンのデータベースを挙げ、さらにそのパフォーマンスと可用性を商用データベース製品並みに高めた「Amazon Aurora」を紹介する。

 「2015年のサービス提供開始以来、AuroraはAWS史上、最も速いスピードで成長してきた。現在では、数万の企業がメインフレーム、商用データベースからAuroraに移行している。これは驚くべきスピードだ」(ジャシー氏)

「Amazon Aurora」と採用企業

 ジャシー氏は、顧客企業は皆、ITにおいて「解き放たれたい、能力を完全に発揮したい、“足かせ”になるものはいらない」と望んでおり、それを実現するための幅広い能力を提供できるのは「AWS以外にない」と強い自信を見せた。

 「AWSではすでに175以上のサービスを提供している。しかも、数の多さだけでなく、個々のサービスにおける機能、幅広さ、深さも兼ね備える。さまざまなクラウドベンダーが『われわれもすべて提供できる』と主張しているが、サービスを詳しく見れば、その機能や深さはまったく違うことがわかるだろう」(ジャシー氏)

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