Dell Technologiesがお披露目した新しいコンバージドインフラ製品は“Power of One”がキーワード
“自律型インフラ”「Dell EMC PowerOne」とはどんな製品か
2019年11月15日 07時00分更新
「自律型インフラ」のメリットはどこにあるか
PowerOneの特徴である自律機能を通じて、ユーザーはどのようなメリットを享受できるのだろうか。
まずひとつは、ローンチ支援機能による実装と構成設定のスピードアップだ。PowerOneは、VMware認定済み構成(VMware Validated Designs)やDell EMCのベストプラクティスに基づくワークフローを内蔵している。これにより、ハードウェアやVMwareクラスタの初期構築や構成設定が自動化され、初期プロセスの時間短縮を支援するという。
2つめは、ライフサイクル支援によるインフラリスクの軽減だ。モジュールごとのシステムアップデートや検証が自動化されており、管理者の日常業務であるオペレーションやライフサイクル管理を簡素化しつつ、ハードウェアとファームウェアの正しい設定を継続的に維持する。
そして3つめは、ITインフラとビジネスニーズのマッチングである。自動化されたプロビジョニング機能と拡張機能により、リソースの追加や削除、再割り当てを容易に実行できるため、ビジネスニーズの変化にも簡単なオペレーションで即応できる。
「PowerOneは、OSやパッチのアップデートを自動化し、ノードをバランシングし、アプリケーションのダウンタイムをなくすことができる。管理の効率化も自律化による大きなメリットのひとつといえる。これは、これまでのVxRailにおける実践がベースになって実現できたものだ」(チュアブラ氏)
ちなみに、PowerOne Controllerがマイクロサービスアーキテクチャを採用した理由は、将来的に「VMware Cloud Foundation(VCF)との統合を視野に入れているため」だと説明した。デルのHCIプラットフォームをVCF統合するうえでも、Kubernetes環境を前提とするという。
Dell EMC PowerOneは11月22日に全世界でリリースされるが、バーンズ氏は「すでにDell TechnologiesのIT部門で試験導入したり、一部ユーザー企業でテスト稼働を行っている」と説明した。また今後、日本でもあらためて正式な発表を行う予定だとしている。