世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
ブラックホール周囲の惑星は居住可能か?NASA科学者が検証
SF映画『インターステラー』では、人類の移住先候補として、超大質量ブラックホールの周囲を公転する惑星が取り上げられたが、こうした惑星は本当に居住可能なのだろうか。NASAの科学者によると、超巨大ブラックホールは生命体の足がかりとなり得る様々なエネルギー源を提供するが、その近くに居住可能な環境が存在することは難しいという。
NASA、恒星間彗星「ボリソフ」のタイムラプス動画を公開
米国航空宇宙局(NASA)が、これまでで最高の「21/ボリソフ(Borisov)」の観測記録を残した。21/ボリソフは、観測史上初の恒星間空間から太陽系を訪れている彗星である。タイムラプス動画に変換されたNASAの観測記録は、地球から4億2000万キロ離れた宇宙空間を突進する彗星の姿を見事に映し出している(上のGIF画像)。
「ワインの涙」現象はなぜ起こる?衝撃波による新理論
グラスの内側をワインの雫が滴り落ちる神秘現象「ワインの涙」は多くの科学者の関心を惹き付けてきた。カリフォルニア大学の研究チームは、ワインの涙は衝撃波によって作られるとの仮説を発表した。
グーグル「量子超越性」実証 IBMの研究者が反論
グーグルが世界初の量子超越性を実証したとする9月の報道に対し、IBMの研究者が異議を唱えている。グーグルが「スパコンで1万年かかる」と見積もったタスクは、実際には2日半しかかからない可能性があるという。
「アレクサ、赤ちゃんを見てて」ホワイトノイズで呼吸を監視
新しいスマートスピーカー用のアプリは、ホワイトノイズを使って、眠っている赤ちゃんの呼吸と動きを監視できる。ワシントン大学の研究チームによって開発された「ブレスジュニア(BreathJunior)」は、スマートスピーカーからホワイトノイズを再生し、ノイズがどのように反射されるかを記録して、赤ちゃんが呼吸する時の小さな胸の動きを検出できる。さらに、泣き声を拾うことも可能だ。
再生可能エネルギーが化石燃料を抜く=英国で初
英国の2019年第3四半期の電力供給において、風力、バイオマス、太陽光といった再生可能エネルギー源が40%を占めた。一方、化石燃料(英国においては実質的にすべてガス)は39%であったことが、カーボン・ブリーフ(Carbon Brief)の気候変動アナリストらによって明らかになった。残りの21%の大半は原子力によるものだ。再生可能エネルギーが化石燃料を抜いたのは、1882年に英国で発電所が稼働を始めて以来初。英国のナショナル・グリッド(送電事業者)は、今年中にゼロカーボンの電力がガスおよび石炭による発電を上回ると予測していた。
小惑星資源採掘バブル崩壊は 何を残したのか?
7年前、小惑星資源採掘ブームの火付け役となった2つのスタートアップ企業はいまや存在しない。宇宙産業における「ゴールドラッシュ」ともてはやされたバブルの崩壊は、何を残したのだろうか。
韓国の大規模児童ポルノ・サイトが摘発、ビットコイン追跡で
米国の司法当局は、ビットコイン取引を追跡する高度な手法を使って、「コンテンツの量において最大規模の児童の性的搾取市場」を摘発したと発表した。ビットコインが身元を隠せる確実な方法だと考える犯罪者が間違いであることを示すニュースだ。
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