このページの本文へ

業界人の《ことば》から 第362回

VMwareはオープンソースに最もフレンドリーな会社になる

2019年10月02日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Kubernetesはゲームチェンジャー

 「顧客がモダンアプリケーションを構築し、デリバリーができるようするために、Pivotalを買収した。エンタープライズソフトウェアのデリバリーを大きく加速できる」と、ラグラムCOOは述べる。

 VMwareのパット・ゲルシンガーCEOは「Kubernetesはゲームチェンジャーであり、しかも、10年に一度出てくるか、出てこないかぐらいのゲームチェンジャーだといえる。それを見逃すわけにはいかない」と言い切る。続けて「Kubernetesの時代が訪れており、いまがチャンスである。VMwareはPivotalやHeptoicなどの買収によって、Kubernetesにおける最高のエンタープライズサプライヤーになることができる」と宣言する。

 もともとPivotalは、EMCやVMware、GEが出資してスタート。EMCをデルが買収したことで、VMwareと同じデルの傘下にあった。

 このタイミングで、VMwareがPivotalを買い戻した理由について、ゲルシンガーCEOは、次のように話す。

 「まずは、なぜ切り離したのか。VMwareは、NSXやvison、HCI、マネジメント戦略やクラウド資産の構築を優先したため、VMwareの社内リソースでは、Pivotalを成長させることができないと判断したことが理由。そこで会社を切り離して、ロブ・ミーCEOにPivotalの事業を拡大してもらった。

 では、なぜ買い戻したのか。PivotalはKubernetesよりも先にコンテナの取り組みを始めていたが、いまはKubernetesがメインストリームになり、それにあわせてPivotalはビジネスを再構築し、Kubernetesへと移行を完了した。その戦略を加速させるためにVMwareに戻した。会社を買収しても、これからPivotalの方針を変えるというリスクがなく、彼らの戦略を加速できる」とする。

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ