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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第135回

格安SIMも縛りなし&解約金なしへ、3大キャリアと何が違うか

2019年09月22日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII編集部

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UQとY!mobileは2年たってないと
新しい制度のプランにお得に移行できない

 つづいてサブブランドのUQ mobileとY!mobile。端末購入が伴う場合、非常に有利な条件で回線を契約することができた両社だが、10月1日以降は端末割引がなくなるので、単純に回線が安く利用できる通信事業者になるはずだ。

 10月からのプランは、UQ mobileとY!mobileで内容に差が付き、大きく分けると国内通話定額が最初から入っているプランを提供し続けるY!mobile、通話定額部分をオプションにして、Y!mobileよりも料金を抑えたUQ mobileという違いがある。通話定額が必要なら両社同じ支払額になるのだが、メッセンジャーアプリの通話機能などを多用して、通常の電話番号による通話をしないのならUQ mobileのほうが安くなる。

UQ mobileは通話定額がオプションになったぶん安くなっている

Y!mobileも契約期間こそ無くなったが、6ヵ月のみ月700円が割り引かれ、通信量の増量が無料なのは最初の2年のみ。通話定額もプラン内に含まれいる

 新制度のプランの利用は、新規契約をするか、既存の利用者は2年契約の最初の更新月まで待たなければならないのだが、Y!mobileの場合は端末購入を伴う機種変更をすれば、新プランに移行ができる。つまり、ワイモバイルは機種変更すれば、違約金なしで解約や転出もできるということになる。

 どちらにしても契約から最初の更新月が来ていない2年未満の契約者は、タダでは新しいプランにさせてもらえず、違約金なしに解約や転出ができないということになる。

 また、解約や転出をしない場合でも、2年以上使っていて、最初の更新月を過ぎているのであれば、新プランへ変更は忘れずに行ないたい。両社とも契約から1年を超えた場合、月3GB、通話定額付きの料金は既存プランで2980円、新プランなら2680円と300円安くなる。特にUQ mobileの場合は通話定額のオプションを外せば、さらに700円安くなるほか、通話定額自体も従来の1回5分から1回10分までと延びている。

 なお、細かなことであるが、UQ mobileは新しい「スマホプラン」という形で、ワイモバイルでは従来からあった縛りと違約金がない割高な「スマホペーシックプラン」を値下げして新プラン相当としている。

10月以降のUQ mobileとY!mobileの料金(税抜)

  UQ mobile(10月以降) Y!mobile(10月以降)
スマホプランS スマホプランM スマホプランL スマホベーシックプランS スマホベーシックプランM スマホベーシックプランL
通信網 au ソフトバンク
高速通信
通信量
月3GB 月9GB 月14GB 月3GB 月9GB 月13GB
制限時の
通信速度
300kbps 128kbps
月額料金 1980円 2980円 3980円 2680円
3680円
4680円
通話定額 700円(1回10分まで)
500円(月60分まで)
1回10分まで
+1000円で時間制限なし
初期費用 3000円 3000円
制限解除
オプション
200円/100MB
500円/500MB
500円/500MB
公衆Wi-Fi
最低利用期間 なし なし
契約解除料 なし なし
転出手数料 3000円 3000円

※新規契約時または契約変更時に6ヵ月間、月700円が割引される。

MVNOの楽天モバイルは10月からの申し込み分ならば
縛りや違約金は無しの新プランに

 MNOとして自社ネットワークによるサービスを、10月1日から試験的に開始する楽天モバイルだが、従来どおりMVNOのサービスも継続。10月1日からは縛りや違約金がない新「スーパーホーダイ」を提供する。

MVNOとしての楽天モバイルのサービスは、10月以降の申込時は契約期間や違約金の設定が無くなる

 これまでの「スーパーホーダイ」は契約から1~3年の縛りが発生するが、そのぶん料金面や提供サービスに魅力的な特徴があった。新「スーパーホーダイ」では縛りや違約金がなくなり、料金も変更される。

 注意しなければならないのは、広告などで大きく表示される「1480円/月」は月2GBのプランで、楽天会員であることが前提、さらに最初の1年間限定の金額だ。1年を経過してしまえば月額2980円になってしまう。縛りも違約金もないので、1年たったら転出してしまう手もあるが、使い続けた場合、UQ mobileやY!mobileのほうが割安になることもある。

 また、既存の「スーパーホーダイ」から新「スーパーホーダイ」への移行も可能だが、縛りの期間を経過していない場合は違約金が発生する。

 なお、楽天モバイルには通話料などが含まれておらず、他の一般的な格安SIMと同等の料金と料金システムの「組み合わせプラン」も縛りや違約金なしの新「組み合わせプラン」として提供する。スーパーホーダイと同様に最低利用期間を超えていない場合に新プランに移行する場合は既存プランの違約金が発生する。

ほとんどのケースで新プランが有利
特にサブブランドは契約から2年経過後は移行検討を

 以上のように、MVNOの格安SIM、サブブランドであっても、10月からの新料金プランをよく理解し、必要ならプラン変更をするようにしたい。特にY!mobileやUQ mobileといった場合、契約から2年が過ぎている場合、違約金なしに新プランが利用できる状態になるので真っ先に移行を検討してほしい。

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