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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第527回

32bitプロセッサーの開発を続けたHP 業界に多大な影響を与えた現存メーカー

2019年09月09日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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FOCUSをHP 9000シリーズに実装

 このFOCUSチップを搭載したマシンが、HP 9000シリーズの最初の製品であるHP 9000/520(HP 9020)である。

HP 9000/520。ライトペンの持ち方がなんか変である。広告用の写真だから、ということもあるのだろうが

 HP 9020は同社としては初の32bitワークステーションという位置づけであり、CRTディスプレーの解像度で3種類(12インチカラーで512×390ピクセルの9020A、12インチモノクロで560×455ピクセルの9020B、13インチカラーで560×455ピクセルの9020C)のラインナップが用意された。

 9020Aで2万8250ドル、9020Cで3万9885ドルという結構な価格だが、フル装備(13インチカラーモニター、1MB DRAM、プリンター、BASIC/Pascal/Fortran、HP-UX)だと「たったの」6万5585ドルと「割安」だったそうだ。確かに相対的には割安かもしれないが、絶対金額としてどうよ? という気もする。

 ちなみに上にも書いたがメモリーコントローラーは1個あたり256KBまでサポートしており、一方でDRAMカードは1枚あたり128KBなので、1MB DRAMということはDRAMカードが8枚、メモリーコントローラカードが4枚システムに差さっている計算になる。それは筐体も大きくなろうというものだ(より容量の大きなDRAMカードもあったらしいが詳細は不明)。

 この9020をデスクトップタイプのケースではなく、19インチラックに納めたのがHP 9000/530(HP 9030)、床置きタイプケースにしたのがHP 9000/540(HP 9040)で、こちら1982年に発売されている。

 HP 9000シリーズはまたSMP(Symmetric Multi Processor:対称型マルチプロセッシング)にも対応しており、最大3プロセッサーまで拡張可能になっていた。

 1995年にはさらにコンパクトなシャーシに納めたHP 9000/550(HP 9050)もリリースされたが、どのシリーズも内部構造には違いがなく、オプションで用意される周辺機器が多少変わった程度でしかない。

 OSはHPによるUNIX(HP-UX)のみが提供されたが、このHP-UXのカーネルがSUNOS(Sun Microsystemsが提供したSunOSとは別物)と呼ばれていたらしい。このSUNOSには以下の3種類があった。

SUNOSの種類
SUN I OS HP 9020でのみ動作し、仮想記憶なし、シングルユーザーで、BASIC用のカーネルが搭載されていた。
SUN II OS UNIX System IIIとHP BASICをサポート、FOCUSを積むHP 9030/9040もサポート対象となったほか、マルチユーザー対応で仮想記憶のサポートが追加された。
SUN III OS FOCUS以外にサードパーティーのメモリーボードをサポート、さらにHP 9050への対応も追加された。

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