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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第527回

32bitプロセッサーの開発を続けたHP 業界に多大な影響を与えた現存メーカー

2019年09月09日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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FOCUSという名のチップを5種類開発

 さて、HPはこのチップを研究用に留めず、製品に持ち込むことにした。FOCUSと名付けられたこのチップ、開発そのものはFort Collins部門で行なわれたが、同じFort Collins部門中に所在するEngineering Systems部門(もともとはDesktop Computer部門のEngineering Systems Operationという部隊が独立した)がこれをベースとしたシステムを開発する。

 CPUそのものは発表されたものをそのまま使い、新たにI/Oプロセッサーやメモリーコントローラー、クロックジェネレーター、それと128Kbit DRAMが新たに開発された。

5種類のFOCUSチップの写真。右下の説明図の(9x)や(13x)というのは拡大倍率である

 システムの構成は以下の画像のとおり。I/Oプロセッサーは、上の画像の(a)と(b)を見比べていただくとわかるように非常によく似た構造になっている。

CPUは本当に演算機能しか持ってない(研究開発向けだから当然かもしれないが)ということで、別途I/Oプロセッサーを開発した結果がこんな感じに

 実際内部は下の画像のような構造で、プロセッサー制御部そのものはCPUの構造を流用(ただし命令数などは減らしている模様)し、その代わり周辺回路をいろいろ追加した形になっている。

主にDMAコントローラーの搭載とこれに関わる機能の追加、というあたりがI/Oプロセッサーの目的のようである

 メモリーコントローラーは最大256KBのDRAMまで管理可能になっており、これらのチップ(とDRAM)は、独特のカートリッジ形状でシャーシに搭載される、なかなかスマートな構造だった。

左から128KBのDRAMカード、CPUモジュール、IOPモジュール。ちなみにこの1983年8月のHewlett-Packard Journalの表紙がまさにこのモジュール、しかもカラー写真である

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