さとうなおきの「週刊アジュール」 第107回
Azure Migrateをアップデートして「Azure移行プログラム」を利用可能に
Azure SQL Databaseで99.995%のアップタイムSLAを提供開始
2019年08月19日 13時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年7月7日~2019年7月13日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Lighthouse:GA
新サービス「Azure Lighthouse」が発表され、GA(一般提供)になりました。
Azure Lighthouseは、「委任されたリソース管理」を活用して、多数の別テナント上のAzureリソースを管理することを可能にします。これによって、パートナーが、差別化されたマネージドサービスを提供できるようになります。
- 更新情報「Introducing Azure Lighthouse」
- ブログポスト「Azure Lighthouse の概要」
- ブログポスト「Azure Lighthouse によってサービス プロバイダーの大規模な管理が可能になる方法」
- プレスリリース「マイクロソフト、パートナーの機会拡大に向けた投資を発表」
Azure移行プログラム
「Azure移行プログラム」(Azure Migration Program)が発表されました。
Azure移行プログラムでは、Microsoftや移行パートナーと連携し、Azureへの移行のためのガイダンス、トレーニング、移行ツール、移行オファーを受け取ることができます。
- 更新情報「Azure 移行プログラムの発表」
- ブログポスト「お客様の成功の保証:Azure 移行プログラムの紹介」
- プレスリリース「マイクロソフト、パートナーの機会拡大に向けた投資を発表」
Azure Migrate:新しいエクスペリエンス、Hyper-Vサポート、エージェントレス移行など
Azure Migrateは、オンプレミス環境のAzureへの移行を支援する無料サービスです。オンプレミス環境の検出、アセスメント、依存関係のマッピング、VMのサイジングなどが可能です。そして、Azure Site Recoveryを使ったAzure Virtual Machinesへの移行、Azure Database Migration Serviceを使ったAzure SQL Databaseを行うことができます。
2月にプライベートプレビューが始まっていたAzure Migrateの次の新機能が、GAになりました。
- 新しい統合エクスペリエンス
- 新しいServer Assessment機能(Hyper-Vのサポート追加、最大10,000台のHyper-Vの評価、最大35,000台のVMwareの評価など)
- 新しいServer Migration機能(VMwareのエージェントレス移行(プレビュー)、Hyper-Vのエージェントレス移行、AWS/GCPエージェントベース移行など)
- Azure Database Migration Serviceとの統合(プレビュー)
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「移行プロセスを開始、実行、追跡するための中央のハブとなった Azure Migrate」
- 更新情報「Azure Database Migration Service - Azure Migrate v2 との統合」
- ブログポスト「お客様の成功の保証:Azure 移行プログラムの紹介」
- ブログポスト「新しい Azure Migrate の概要:移行ニーズを満たすハブ」
- ブログポスト「Assess the readiness of SQL Server data estates migrating to Azure SQL Database」
Azure Data Share:パブリックプレビュー
新サービス「Azure Data Share」が発表され、パブリックプレビューが始まりました。
Azure Data Shareは、サードパーティの組織とデータを安全に共有するためのサービスです。
Azure Storage:Files Standardプランの上限拡張、Azure Data Box Heavy
ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Files」は、SMBプロトコルベースのファイル共有サービスを提供します。
6月のAzure FilesのPremiumプラン(Premium Files)のGAに続いて、Standardプランの容量とパフォーマンスの上限拡張が、プレビューになりました。
このプレビューでは、共有あたりの容量、最大IOPS、最大スループットが、それぞれ5 TiBから20倍の100 TiBに、1,000 IOPSから10倍の10,000 IOPSに、60 MiB/秒から5倍の300 MiB/秒に引き上げられました。
このプレビューは、現時点では東南アジアリージョンを含む一部のAzureリージョンで利用可能です。
ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Data Boxファミリ」は、大量のデータをAzureに移動するためのアプライアンスです。
2018年9月のIgnite 2018カンファレンスで、「Azure Data Box Heavy」が発表され、プレビューとして事前注文可能になっていました。Azure Data Box Heavyは、1PBのオフラインデータ転送をサポートします。
今回、Azure Data Box HeavyがGAになりました。現時点では、米国、ヨーロッパで利用可能です。なお、Azure Data BoxファミリのAzure Data Box、Azure Data Box Diskは、日本でも利用可能になっています。
Azure Virtual Machines:エフェメラルOSディスク
IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machinesで、5月にパブリックプレビューが始まっていた「エフェメラルOSディスク」が、GAになりました。
エフェメラルOSディスクは、ステートレスアプリケーション向けの、より低コストでより高いパフォーマンスを提供するマネージドディスクです。エフェメラルOSディスクは、ローカルのホストマシン上に格納され、Azure Storageに永続化されません。
Azure Firewall:複数パブリックIPアドレス、可用性ゾーンなど
Azure Firewallは、Azure Virtual Networkリソースを保護するファイアウォールサービスです。
- ファイアウォールへの最大100個のパブリックIPアドレスの関連付け(GA)
- 可用性ゾーン(AZ)のサポート(GA)
- SQL FQDNフィルタリング(プレビュー)
- Azure HDInsight FQDN タグ(プレビュー)
- パートナー ソリューションを利用した一元管理
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Monitor:アクションルール
Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。
Azure Monitorで、「アクションルール」がプレビューになりました。
アクションルールを使うと、Azure Resource Managerの任意のスコープ(Azureサブスクリプション、リソースグループ、対象リソース)で、アクションを定義、抑制できます。
Azure Automation:Azure外サーバーの動的グループ
Azure Automationは、PowerShell/Pythonベースのプロセス自動化、構成管理、更新プログラム管理のサービスです。
5月にパブリックプレビューになっていた、Azure AutomationのUpdate Management(更新プログラム管理)のAzure外のサーバーに対して動的グループを設定する機能が、GAになりました。
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