増えるものづくり女子? かわいいだけじゃないセンスある展示満載
ものづくりは男性のイメージも強いが、今年は例年になく女性の出展が心なしか多かった気がする。今年は女子美術大学や大妻女子などがかわいいだけじゃないセンスのあるIoTや造形物を展示していた。
人手不足に対応する朝食ロボ、着るパーソナルモビリティ、共稼ぎ夫婦と子どもをつなぐデバイス、視聴障害者をガイドしてくれるロボットなど、ものづくりのアイデアと社会課題に根ざした試作も数多く展示された。
メイカームーブメントは踊り場に 参加者も、出展者も考えるべき問題
ご存じの通り、今年は開催前にMaker Faireの運営元であるMaker Mediaの経営不振と従業員解雇が報道された。実際にMaker Faire Bay Areaは今年で最後になり、例年参加してきたオオタニ親子としてはちゃんと開催するのか気をもんでいた。
しかし、ふたを開けてみれば、不安は杞憂だった。少なくともオライリー・ジャパンがライセンスを受けた今回のMaker Faire Tokyoは今年も健在だったと言える。東京オリンピックの開催に伴う東京ビックサイトの利用制限により、会場が昨年の7割程度に縮小したが、約350組が出展。見た限りだと、企業スポンサーも新顔か増えており、確実にメイカームーブメントへの認知が拡がっていると感じられた。
とはいえ、メイカームーブメントが1つの踊り場にさしかかっているのも事実。実際、イベントの最後には「Maker Faireを持続可能にするには?」というパネルも行なわれ、主催者だけではなく、参加者もいっしょに取り組むべき問題だと認識させられた。コマーシャル面での成功とコミュニティ的な楽しさをいかに両立させ、継続性のある業界全体の取り組みにしていくにはどうしたらよいのか、帰り道に考えさせられた。参加者も、出展者も、みんなで考えていく時期が来たようだ。