このページの本文へ

令和の夏休みはゲームでさらにアツくなれ! 第2回

この夏オススメのMOBA向けゲーミングキーボードとゲームタイトル

2019年08月17日 12時00分更新

文● Kei-D

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

自分に合った「キースイッチ」を知る

 ゲーミングキーボードを選ぶ上で次に重要になってくるのが「キースイッチの種類」だ。そのため、ここからはキースイッチについて紹介していく。

 ゲーミングキーボードに採用されているものは、1つ1つが独立している「メカニカルキー」と低いコストで生産が可能な「メンブレンキー」の2つが多い。

 1昔前まではメカニカルキーやその類似品が代表的だったが、最近はメーカー独自のキースイッチを採用している製品も増えてきた。

 そのためメーカーによってキーの呼称が変わってくるので、本稿ではメカニカルキーで代表的な「赤軸」と「青軸」に重点を置いて解説していく。

反発が少く反応が早めの赤軸

反発が大きく反応が遅めの青軸

 この2つのキーの違いは、赤軸は「押したときの反発が少く音が静かで反応が早め」。一方青軸は「押したときの反発が大きく音も大きく反応が遅め」というところだ。

 どちらがいいかというのは、完全に個人の好みの問題になるので言及は避けるが、例えばボイスチャットなどで会話しながらプレイするのであれば、会話の邪魔にならないように静かな赤軸を選択するとよい。

 逆に、「押している」という感覚を大事にしたい人であれば、反発も打鍵音も大きい青軸を選んでおくといい。

 この他にも、「茶軸」や「黒軸」「銀軸」など、軸の種類はさまざまある。茶軸は、打鍵音も反発も赤軸と青軸のちょうど中間くらいといった立ち位置だ。

赤軸と青軸の中間に位置する茶軸

 銀軸はわりと新しいタイプの軸で高速入力向けだ。キーの反応速度が非常に早くかなりゲーマー向けではあるが、早すぎて誤入力を招いてしまうことがあるため、人によっては慣れるまで時間がかかる場合がある。

反応が非常に早い銀軸。Speed軸とも呼ばれている

 黒軸は打鍵音が赤軸と同じくらい静かだが、キーが重くなっているためしっかりとした入力感がほしい人向けだ。

反発がかなり大きくキーが重い黒軸

 これらの軸を総じて「Cherry MX軸」と呼ぶ。Cherry MXとは、ドイツのCHERRY社が製造するメカニカルスイッチのことで、耐久性と信頼性に優れているため世界的に人気が高く、高級キーボードやメカニカルキーボードで1番採用されている、グローバルスタンダードと言っても過言ではないレベルのスイッチだ。

 この他にも軸の種類はたくさんあり、前述したように各メーカーごとに開発された軸も含めると説明しきれない。だが、「静電容量無接点方式スイッチ」というものは合わせて押さえておいてもらいたい。

 ここまで紹介したキースイッチは「接点接触型」と言われ、実際にキーとキーボードの基盤を接触させてキーが押下されたことを認識させる。

 それに対して静電容量無接点方式スイッチというのはキーがキーボードの基板に触れることなく、一定レベルまで近づけば回路が接続され、キーが押されたと認識する仕組みだ。物理的な接点がないため摩耗するリスクがなく、その分耐久性と信頼性が高い。

 また、電極基板に触れないため打鍵感が独特で、感覚的なフィードバックがほとんどない。その分指が疲れにくいためタイピングミスが少ないということで有名なスイッチだ。高級キーボードの中でも有名な東プレのREALFORCEで採用されているスイッチで、高価だが世界的にも人気がある。

東プレのゲーミングキーボード「REALFORCE RGB for Gamer」

 この2つの方式のキーをメカニカル式と呼ぶのに対して「メンブレン式」と呼ばれるものがある。比較的安価なキーボードに採用される方式のキーで、簡易的な構造で大量生産がしやすい。

 メンブレン式は、回路が張り巡らされたフィルムを重ね合わせており、すべてのキーを1シートでカバーしている構造だ。他の方式のキーボードと比べると水や汚れに強い傾向がある。とはいえ、絶対に故障の原因にならないというわけではない。

 キーを押し戻す構造にシリコンキャップを使用しており、キーボード全体を触ると柔らかいグニャっとしたような手触りになっている。

 シリコンキャップで押し戻す構造上、キーの中央で押下しないと認識が甘くなりがちで、軽快な打鍵感はあまりない。また、シリコンが劣化するとキーを押し戻す力が弱くなる。

 長くなってしまったが、打鍵感や打鍵音は二の次でいいから安価なキーボードが欲しいというのであればメンブレン式のキーボードを選ぶとよい。

 逆に、しっかりした打鍵感や打鍵音が欲しい、キーのタッチミスや認識漏れを極力減らしたいのであればメカニカル式を選択するとよい。その際は、前述で紹介した軸の種類を参考にして選んでもらいたい。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中