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さとうなおきの「週刊アジュール」 第98回

「Build 2019」アップデート ~AI/IoT編~

Cognitive Servicesに3つの新サービス

2019年06月10日 14時00分更新

文● 佐藤直生 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。2019年5月6日~8日にかけて、米国シアトルでMicrosoftの年次カンファレンス「Microsoft Build 2019」が開催されました。「週刊アジュール」では、Build前週の事前発表、基調講演での発表をまとめた「Build 2019」特別号外に続いて、Build 2019でのAzureアップデートを、インフラ編アプリ開発編データ編、AI/IoT編の4回に分けてお伝えします。今回はAI/IoT編です。

Azure Cognitive Services:Personalizer、Form Recognizer、Ink Recognizerなど

 Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。

 Build 2019カンファレンスの前週に、Azure Cognitive Servicesのアップデートが発表されていました

  • 新サービス「Personalizer」(プレビュー):パーソナル化機能をアプリに簡単に埋め込む
  • Speech Servicesの「会話の文字起こし」(プレビュー):リアルタイムに会話を書き起こす
  • 新サービス「Form Recognizer」(プレビュー):テキスト、キー/値ペア、表をドキュメントから抽出
  • 新サービス「Ink Recognizer」(プレビュー):デジタル手書き入力、一般的な図形、インクが使用されたドキュメントのレイアウト認識
  • Azure Cognitive Servicesコンテナー:Speech Services(テキスト読み上げ、音声テキスト変換)、Anomaly Detector、Form Recognizerをサポート
  • Speech Servicesの「ニューラルテキスト読み上げ」(Neural Text to Speech)(GA)
  • Computer Visionの「読み取り」(GA)
  • Text Analyticsの「名前付きエンティティの認識」(NER)(GA)
  • QnA Makerの「複数ターン会話」(プレビュー)
  • Language Understandingの「ロール」「新しい分析ダッシュボード」「動的リスト」

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Cognitive ServicesのInk Recognizer

Azure Bot Service:アダプティブダイアログ、言語生成など

 Azure Bot Serviceは、チャットボットの開発フレームワーク「Microsoft Bot Framework」ベースのチャットボットをホストするためのサービスです。

 Build 2019カンファレンスの前週に、Azure Bot Serviceのアップデートが発表されていました

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Bot Serviceのアダプティブダイアログ

Azure Search:Cognitive Searchなど

 Azure Searchは、フルテキスト検索サービスです。

 Build 2019カンファレンスの前週に、Azure Searchのアップデートが発表されていました

 2018年5月のBuild 2018カンファレンスでパブリックプレビューになっていたAzure SearchのCognitive Search(コグニティブ検索)機能が、GAになりました。

 Cognitive Searchで、次の新機能も提供されました。

 詳細は、次のページをご覧ください。

 生データセットには、表形式の行セットに整然と分解できない階層型や入れ子になった下部構造が含まれることがあります。Azure Searchで、保存して検索できるデータの種類をネイティブで拡張できるようになりました。

Azure Machine Learning:自動機械学習UI、ビジュアルインターフェイス、MLOpsなど

 Azure Machine Learning(Azure ML)は、機械学習の開発と実行のためのプラットフォームを提供します。Azure Machine Learningには、Azure Machine Learning StudioAzure Machine Learningサービスという2つのサービスがあります。

 Build 2019カンファレンスの前週に、Azure Machine Learningサービスのアップデートが発表されていました

 Azure Machine Learningサービスで、次のアップデートが発表されました。

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure Machine Learningサービスのビジュアルインターフェイス

IoT Plug and Play:発表

 Build 2019カンファレンスの前週に、IoT Plug and Playが発表されていました

 IoT Plug and Playは、IoTデバイスをクラウドにシームレスに接続するための、オープンモデリング言語です。IoT Plug and Playは、今夏にプレビューになる予定です。

Azure IoT Central:IoT Plug and Play、最近の新機能

 Azure IoT Centralは、IoTデバイスを接続、監視、管理するためのフルマネージドのSaaSソリューションです。

 Azure IoT Centralは、IoT Plug and Playをサポートする予定です。現在、Azure IoT Centralは、(IoT Plug and Playデバイスモデルに含まれる予定の)モデリングプロパティ、テレメトリ、コマンド、セマンティック型をサポートしています。

 Azure IoT Centralの最近の新機能が、まとめられています。

  • ルールとアラート:Azure Stream Analyticsベースのルールエンジン
  • 視覚化:複数のダッシュボード、データ視覚化
  • コネクタ:デバイスブリッジ、継続的データエクスポート
  • パーソナル化:カスタムブランディングなど
  • デバイス管理:デバイステンプレートライブラリなど

 詳細は、次のページをご覧ください。

Azure IoT Centralに接続されたIoT Plug and Play対応デバイス

Azure IoT Edge:Kubernetesサポートなど

 Azure IoT Edgeは、分析やビジネスロジックをクラウド側ではなくエッジ側で実行できるようにするサービスです。

 Azure IoT EdgeのKubernetesサポートが、パブリックプレビューになりました。これは、オンプレミスのKubernetesクラスターにAzure IoT Edgeのワークロードをデプロイできるようにします。

 さらに、Azure IoT Edgeで、次のアップデートが発表されました。

  • Linux ARM64のサポート(6月にプレビュー予定)
  • 拡張オフラインのサポート(GA)
  • Windows 10 IoT Enterprise x64のサポート(GA)
  • x.509とSASトークンを使った新しいプロビジョニング機能
  • 新しい組み込みトラブルシューティングツール

 詳細は、次のページをご覧ください。

 2018年12月にリリースされていた1.0.5に続いて、Azure IoT Edge 1.0.7がリリースされました。このリリースでは、Windows 10 IoT Enterprise x64のサポートがGAになりました。

Azure IoT EdgeのKubernetesサポート

Azure Maps:Mobility Service

 Azure Mapsは、地図、検索、ルート検索、交通量などのAPIを提供する地理空間サービスです。

 Azure Maps Mobility Serviceが、6月初旬にプレビューになる予定であることが発表されました。これは、公共交通機関ネットワークのリアルタイムインテリジェンスをアプリケーションに統合するためのAPIです。

 Azure Maps Spatial Operations Serviceが、GAになりました。

 それでは、また来週。

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