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業界人の《ことば》から 第344回

日本で正しく著作権が理解される最後のチャンス

2019年05月28日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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知財必修科目を開設

 9学部8研究科からなり、学生数1万人を超える総合大学の山口大学は、2013年度から学部初年次教育で全学生対象の知財必修科目を開設し、現在では教養科目として、大学院までの知財カリキュラム体系を確立しているという。

 また2015年度には、日本で唯一の教育関係共同利用拠点(知的財産教育)に認定され、2018年末までに、他大学の教職員約3万人を対象に、知的財産教育に関する支援をしてきた実績があるほか、他大学に対する講義ノウハウの共有など、大学間の強いネットワークを生かした活動も展開している。

 内閣府知的財産戦略本部が推進する知財創造教育コンソーシアム検討委員会のメンバーとして、小中高等学校の知財創造教育システムや教材開発にも参画している。 

 山口大学の岡正朗学長は「山口大学は、事業戦略人材の基本スキルである知的財産教育を重視してきた。2013年度からは学部初年次教育で、全学生を対象に知財必修科目化し、さらにその次年度以降は、特許法、著作権法、標準化とビジネス、知的情報の分析と活用などの科目を整備している。

 また山口大学は、知財教育部門に特許行政・審査・活用、コンテンツ系知財教材、ものづくり系知財教材、e-learning著作権処理、美術系著作権処理、ライフ・農学系知財教材といった異なる専門領域の教員を配置している」とする。

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