未来志向による試みが多い
選考した「攻めのIT経営委員会」の委員長である、一橋大学CFO教育研究センター長兼同大学大学院商学研究科特任教授の伊藤邦雄氏は、「ANAは、全社イノベーションへの取り組みが本格的であり、画期的であった。その実効性を高く評価した。
空港における簡単、便利でストレスフリーな顧客体験価値の提供、人と技術の融合や、役割分担の見直しによる空港オペレーションの革新的な生産性向上といった成果があがっているほか、米PRIZE財団がANA Avatar XPRIZEを、日本企業として初めて、賞金レースとして採択した。
また、ANA AVATAR VISIONをはじめとして、未来志向によるおもしろい試みが多く、これらの取り組みが、同社の競争優位性につながる点などを評価した」と選定理由を述べた。
ANA Avatar XPRIZEは、2018年3月から、4年間にわたる賞金レースがスタート。AVATARを実現させるロボティックス、VR、AR、センサー、通信、ハプティックス(触覚)といった技術の開発が、個別に進んでいる課題に着目。国際賞金レースを開催することで、世界的に関心を引き付け、これらの技術が連動することで、製品やサービスをより早く実用化する狙いがある。
また、ANA AVATAR VISIONはAVATARの基礎技術を集約、発展させ、AVATARによって人々をつなぎ、世界をより良くするイノベーションを加速させることを目的にしているという。
ここではクラウドファンディングなどを活用するほか、大分県にある世界初のAVATARテストフィールドで、宇宙開発、農林水産業、観光、教育、医療など、さまざまな分野での実証実験も実施する。
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