海外通販でよく見かけるメーカーの1つがUlefone。デザイン的にはちょっと微妙なものもありますが、MWC19 Barcelonaに出展するなどメーカーとしてはしっかり製品開発をしています。コスパ重視のモデルを中心に展開している同社ですが、2019年はどんな製品がでてくるのでしょうか? MWC19の同社ブースに展示してあった製品を紹介します。
6350mAhのデカバ搭載「Ulefone Power 6」
一見すると普通のスマートフォンにしか見えない「Power 6」は6350mAhという巨大なバッテリーを搭載しています。ディスプレーは6.35型(2304x1080ドット)、CPUはMediaTek P35(オクタコア)でメモリー6GB、内蔵ストレージ128GBという構成。本体サイズは約75.5×158.7×10.1mmと、やはりデカバ搭載の分だけ重みがあります。
背面には2100万画素と500万画素のデュアルカメラにフラッシュが並びますが、正方形に配置したこのデザインはどうみても「HUAWEI Mate 20」です。このデザインが中国では今トレンドなのでしょう。Android 9を搭載するなど最新モデルにふさわしい製品ですが、背面デザインにはもう一工夫ほしいところ。残念ながらこのクラスのメーカーはどうしてもデザインまで開発力が回らないのが実情かなと。
Galaxyではない「S11」はトリプルカメラのデジカメスマホ
「S11」はCPUにMediaTek MT6580搭載のミッドレンジ端末。「S」のロゴは大昔のGalaxyシリーズに類似していますし、いま話題の「Galaxy S10」シリーズの一歩先を行く、ということからこのS11という製品名にしたのでしょうか。ディスプレーは6.1型(1280x600ドット)、本体サイズは73×156×9.5mm。バッテリーは3500mAhで、LTEには対応せず3Gモデル。価格はかなり手ごろなものになりそうです。
ところがカメラはトリプル仕様。1300万画素+500万画素×2という、このクラスの製品にしては贅沢な仕上げ。しかし、フラッシュを合わせた4つの「丸」のデザインは完全にアウトですね。トワイライトカラーモデルも用意されるようで、今風の色とデザインをそのまま取り入れたってことですが、せめてカメラはひし形のように配置するなどオリジナリティーを追及してほしかった。
パンチホールディスプレーを積極的に採用した「T3」
CPUにMediaTek Helio P90、カメラは4800万画素というフラッグシップモデルが「T3」。メモリーも8GB、内蔵ストレージ256GBとパフォーマンスモデルにふさわしい仕様です。さらにディスプレーはパンチホールタイプを採用し、「全画面」化を実現しています。
背面デザインはやっぱりファーウェイっぽいですが、特徴のあるHUAWEI Mate 20系よりはこちらのデザインのほうがまだ許される感じ。グラデーションカラーの仕上げもS11より美しく、本体の品質もこちらのほうが上のようです。やはりフラッグシップだけにかなり力を入れて開発しているのでしょう。
新興メーカーが次々に出てくることは競争が激化して市場を活性化してくれるのですが、どうせやるならデザイン面でも勝負してほしいもの。HUAWEI Mate 20の例を見てわかるように、背面のデザインだってまだまだ新しいアイディアは生まれるはずです。Ulefoneのこれからに期待したいですね。
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