次期プロセッサーのPOWER10は
IBMと提携したSamsungが製造
やっとPOWER系列を書き終わったところで、今後の話を若干しよう。これはPOWERだけではなくSystem z向けのZ14の後継にも言える話だが、Globalfoundriesの7nm EUVのキャンセルを受け、IBMはSamsungと15年間の研究開発に関する戦略的提携を結ぶとともに、今後の製品をSamsungで製造する(とりあえず直近のPOWER10とZ15はSamsungの7nm EUVを利用する)と発表した。
このロードマップは、まだこの発表がさわれる前の2018年8月のものなので、P10世代があえてぼかしてある感じだが、P10のプロセスが示されていないあたり、もうこの時期にはGlobalfoundriesの7nmキャンセルは既定路線だったのだろう。
画像の出典は、HotChips 30におけるJeff Stuecheli氏とWilliam Starke氏(POWER Systems, IBM Systems)の“The IBM POWER9 Scale Up Processor”
その代わり、おそらく今年中にはPOWER9+とでも呼ぶべき製品が投入されるようだ。そして全面改訂されたPOWER10(やZ15)は、早くて2020年、現実的には2021年頃に投入されるとみられる。
この連載の記事
-
第798回
PC
日本が開発したAIプロセッサーMN-Core 2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第797回
PC
わずか2年で完成させた韓国FuriosaAIのAIアクセラレーターRNGD Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第796回
PC
Metaが自社開発したAI推論用アクセラレーターMTIA v2 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第795回
デジタル
AI性能を引き上げるInstinct MI325XとPensando Salina 400/Pollara 400がサーバーにインパクトをもたらす AMD CPUロードマップ -
第794回
デジタル
第5世代EPYCはMRDIMMをサポートしている? AMD CPUロードマップ -
第793回
PC
5nmの限界に早くもたどり着いてしまったWSE-3 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第792回
PC
大型言語モデルに全振りしたSambaNovaのAIプロセッサーSC40L Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第791回
PC
妙に性能のバランスが悪いマイクロソフトのAI特化型チップMaia 100 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第790回
PC
AI推論用アクセラレーターを搭載するIBMのTelum II Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第789回
PC
切り捨てられた部門が再始動して作り上げたAmpereOne Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU -
第788回
PC
Meteor Lakeを凌駕する性能のQualcomm「Oryon」 Hot Chips 2024で注目を浴びたオモシロCPU - この連載の一覧へ