サンプルのソースコードを自分でコンパイル
サンプルは、すべて、githubでソースコードとして公開されているため、動かしてみるためには、Visual Studio 2017(Comunity版は無料)でコンパイルする必要がある。動作させるには、RS5であり、外付けGPUでないとダメだが、外付けGPUがあるなら、接続はThunderbolt経由でも大丈夫なようだ。RaserのBlade StealthとCoreX(Thunerbold接続の外付け筐体)にGTX1070を装着してもサンプルを動作させることができた。ここでは、コンパイル作業をするときの注意点を簡単に説明する。
まずFallback layerのためのバイナリコード(https://github.com/Microsoft/DirectX-Graphics-Samples/releases/tag/v1.5-dxr)をダウンロードして、あらかじめソースコードのあるフォルダー
C:\Users\nacls\source\repos\DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing\tools\x64
にコピーしておく必要がある。
そのほか、MiniEngineでは、実行ファイルのあるフォルダーと描画用のモデルデータのあるフォルダーのどちらかが異なっていて、モデルデータを別の場所にコピーする必要があった。MiniEngineのプログラム内でモデルデータの場所を直接記述してあるためだ。具体的には実行コードは、
DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing\Build_VS15\x64\Debug\Output\D3D12RaytracingMiniEngineSample
にあり、モデルデータは、
source\repos\DirectX-Graphics-Samples\MiniEngine
にある。これを
source\repos\DirectX-Graphics-Samples\Samples\Desktop\D3D12Raytracing
にコピーする。ここが、ソースコードで指定されている実行コードのあるフォルダーの5つ上のフォルダーになる。
とりあえず、Windowsでは、レイトレーシングをハードウェアで実行するためのAPIは用意された。現状のハードウェアレイトレーシングは、映画のようなリアリティのある画像をリアルタイムで動かすところまでは来ていないが、細部を際立たせる「味付け」としては有効。これまで、のっぺりとしていたり、影に埋もれてしまうような部分も見せることが可能になるのだ。
この連載の記事
-
第466回
PC
PowerToysの最近の新機能には、複数アプリを指定位置に起動する「ワークスペース」や新規作成のカスタマイズがある -
第465回
PC
WindowsのPowerShellからBluetoothデバイスを調べる -
第464回
PC
Windows 10のサポート切れまで1年を切った さてWindows 10マシンをどうする? -
第463回
PC
Windows Terminal Preview版でSixelグラフィックスを実際に表示させてみる -
第462回
PC
Windows Terminal Preview版でSixelグラフィックスを扱う -
第461回
PC
Copilot+ PCを買ってみたが、「今焦って買う必要はない」のかもしれない -
第460回
PC
Windowsでsftpを使う -
第459回
PC
WSL 2.4.4ではtar形式でのディストリビューションが配布でき、企業での利用が容易になってきた -
第458回
PC
Windows上でhostsファイルを活用する -
第457回
PC
IPv6アドレスは先頭を見ればどんな種類かわかる -
第456回
PC
あらためてIPv6基本のキ - この連載の一覧へ