糖尿病、認知症、吃音症など、難病の治療に次世代医療技術で挑む
Open Network Lab BioHealth 1st Batch Demo Dayレポート
認知症をMRI画像解析技術で早期発見・予防する「ERISA」
株式会社ERISAは、アルツハイマー型認知症の治療薬開発を支援するコンパニオン診断薬およびコンパニオン診断プログラムを開発している。
多くの製薬会社が認知症治療薬の開発を進めてきたが、米国では過去10年で99.6%の治験が失敗している。治験薬に有効性が見られないのは、治験対象者である軽度認知障害患者の場合、3年以内に治療薬の対象となる認知症に進む可能性が33%と低いのが原因だ。
ERISAは、認知症に進行しない7割を脳のMRI画像のみで判別する技術を開発。事業モデルとしては、1)過去に失敗した治験データの再検証、2)治験実施時の被験者スクリーニングへの利用、3)コンパニオン診断プログラムの販売――の3つを提供する。
2017年の設立以来、島根大学医学部、滋賀医科大学などと共同研究を進めており、現在、滋賀医科大学の検査センターでシステムが稼働中。認知症は、早期発見・早期治療で進行を抑制できる病気だ。将来、一定の年齢で検査を受けることで、健康寿命を延ばし、介護医療費の削減も期待できる。