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NETGEAR製品レビュー

“トライバンド”メッシュWi-Fiでオフィスや店舗をカバーする高速無線LANを、ネットギア製品の実力

有線LANの敷設工事不要!ビジネスWi-Fiで「Orbi Pro」が便利

2019年01月08日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: ネットギア

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Orbi Proをスマートフォンアプリから設定する手順

 Orbi Proは、スマートフォンアプリ「Orbi」もしくはPCブラウザからセットアップできる。どちらもウィザード形式で操作の手順を教えてくれるので、指示どおりに作業を進めれば迷うことはないだろう。

 以下はOrbiアプリによる基本セットアップの大まかな手順だ。画面を多めに掲載したが、ほとんどの部分が自動化されており、10分もあれば初期設定が終わってWi-Fi接続が可能になるだろう(PCブラウザで初期セットアップをする場合の手順も大きくは変わらない)。

1)アプリを起動しNETGEARアカウントでログイン

2)本体底面の二次元コードをカメラで取り込む

3)インターネット(WAN)側機器を再起動する

4)Orbi(ルーター)のインターネットポートに接続

5)Orbi(サテライト)を設置、電源オン(数分間待つ)

6)スマートフォンがOrbiのWi-Fiに自動接続される

7)管理画面へログイン(初期パスワードは「password」)

8)インターネット接続、Orbi(サテライト)を自動検出

9)Wi-Fi(1つめのSSIDとパスワード)を設定

10)Orbi管理画面へのログインパスワードを変更

11)管理パスワードを復元する「秘密の質問」設定

12)セットアップ完了

 なお、セットアップ作業の最初(1)に「NETGEARアカウントでのログイン」が求められる(アカウントを持っていない場合は無料で作成できる)。セットアップが完了すると、自動的にOrbi Proのオンラインユーザー登録も行われる仕組みだ。また、NETGEARアカウントにひも付けられるので、後述するとおりInsightアプリを使って他製品との一元管理もできるようになる。

 セットアップ完了後には、「リモート管理」を有効にするかどうかも尋ねられる。これを有効にすると、LANに接続していない外出先や支社/店舗などを遠隔から管理する本社などでも、Orbiアプリを使ってOrbi Proの稼働状況の確認や設定変更ができるようになる。便利な機能なので「有効」にしておくのがおすすめだ。

 Orbiアプリからは、追加設定や稼働状況の監視も行える。たとえば2つめのSSID(Wi-Fi 2)をセットアップしたり、ネットワークに接続しているデバイスのリストやそのトラフィック量、さらにルーター/サテライト間の接続状況などをチェックできる仕組みだ。

「リモート管理」で外出先でも監視/設定が可能になる

Orbiアプリのダッシュボード画面。稼働状態が一覧できる

ルーター/サテライトの接続/稼働状況も一覧表示可能

 ただし執筆時点のOrbiアプリでは、2つのSSIDしかセットアップできなかった。Orbi Proで設定できる最大3つ(従業員用2つ、ゲスト用1つ)のSSIDをセットアップするには、PCブラウザで設定する必要がある。

 Orbi Pro本体に有線/無線LAN接続したPCのブラウザで「orbilogin.com」にアクセス、ログインすると、PC版の管理ダッシュボードが表示される。1つめのSSID(ワイヤレス1)はすでにセットアップされているので、残る2つのSSID(ワイヤレス2、ゲストポータル)をそれぞれ設定し、有効にすればよい。

 ちなみにゲストポータル(ゲストWi-Fi)の設定では、認証なし/パスワード認証/Facebook認証が選択できるほか、接続時に表示されるポータル画面の内容(ロゴ画像、使用許諾条件テキスト)、リダイレクト先を指定できる。カフェやレストラン、ホテルなどの商業施設でゲストWi-Fiを提供する場合に活用すると良さそうだ。

PCブラウザ版の管理ダッシュボード

ゲストポータル(ゲストWi-Fi)の設定画面

 また前述のとおり、Orbi ProはNETGEARアカウントとひも付けられてオンライン登録される。そのため、クラウド型のリモートネットワーク管理アプリ「NETGEAR Insight」からも監視や簡単な操作が可能になる。Insightを使えば他のネットワークスイッチなどとまとめて、中小規模の社内ネットワークを丸ごと監視/管理できるので、こちらも使いこなすと便利だろう。

Orbi Proが活躍するユースケースはどんなものか?

 Orbi Proが活躍するユースケースを考えてみると、やはり「有線LANの敷設工事ができない/したくない」オフィスや店舗などの環境ということになるだろう。オフィス移転や改装の際、ネットワーク敷設工事を行うとなるとコストと時間(工期)がかかる。そうした悩みを解消できるのがメリットだ。屋外で隣接する倉庫や工場にWi-Fiエリアを広げたいといったときにも、うまく使えるのではないか。

 ちなみに鉄筋コンクリートビルのフロア間など、ルーター/サテライト間に電波をさえぎる物がある場合には、無線接続は難しいかもしれない。その場合はルーター/サテライト間を有線接続(Ethernet中継接続)することもできるようになっている。ただしこれも、階段の踊り場など電波の届きやすい場所にサテライトを配置すれば、メッシュWi-Fiのデイジーチェーン接続でうまくWi-Fiエリアを拡張できる可能性がある(本稿冒頭の図を参照)。

 すでにWi-Fi環境はあるが、ちょっと電波の届きにくい場所や部屋があるという場合の改修にも良いだろう。ホテルや旅館など、一応全フロアがWi-Fiエリアになっているものの、客室内には電波が届きにくいといったケースもある。少ない改修の手間で、顧客満足度を高められるはずだ。

(提供:ネットギア)

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