割れにくい構造で耐久性も高い
ところで両面がディスプレーとなると、本体の耐久性が心配になるところです。発表会でもその点は重点的に説明されました。まず、有機ELディスプレーはフレキシブル素材のため衝撃に強く割れにくいとのこと。
本体は「aRC」構造を採用し、側面角の内部に空間を持たせることで衝撃を吸収できるようになっています。そして120cmの高さから垂直に落とすなど複数の落下テストを90万回以上も行なっているとのこと。一般的なスマートフォンと耐久性は変わらない、としています。
フロントカメラを廃止したことで、背面カメラは「メイン」利用のみならず「セルフィー」向けのフロントカメラとしても使うことになります。カメラを起動中にフロントカメラに切り替えると、自動的にディスプレー表示が裏返り、カメラはそのままにディスプレーの表示が変わります。
フロントカメラ機能としてはいわゆる「美顔」モードを備え、AIによる自動的な美顔効果も得られます。しかも、Nubia Xは男性セルフィーにもフォーカス。モノクロの肖像画風の仕上げ「フレンチ ブラック&ホワイト」や、韓流スター風の仕上げなど、男性向けの美顔効果を複数搭載しています。
Nubia Xのようにフロントカメラを廃止し、ノッチの無い「全画面ディスプレー」を採用したスマートフォンは中国メーカーから競うように登場しています。OPPO「Find X」、Vivo「NEX」、シャオミ「Mi MiX3」との比較では、ディスプレーサイズが一番小さいものの、ベゼルの薄さが大きく目立ちます。
スライドギミックもないため本体も薄くなっています。そして何よりも裏面も使えるデュアルディスプレーはブルーライトカット機能を備えるなど他社製品にはない特徴も持っています。
Nubia Xの価格はメモリー6GB/内蔵ストレージ64GB版が3299元(5万4300円)、8GB/128GB版が3699元(6万800円)、8GB/256GB版が4199元(6万9000円)。裏面のブルーライトカットモデルは6GB/64GB版が3399元(5万5900円)、8GB/128GB版が3799元(6万2400円)、8GB/256GB版が4299元(7万600円)となっています。
発売は11月5日から中国国内で、海外展開は未定です。世界に2つとない両面ディスプレー端末だけに、グローバル展開も期待したいものです。
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