最新パーツ性能チェック 第239回
「Ryzen Master」の新機能「Dynamic Localモード」をねちっこく考察
2920Xと2970WXの価格はお得か?Ryzen Threadripper全モデル検証
2018年11月08日 14時30分更新
Far Cry 5でDynamic Localモードの恩恵を感じるものの……
続いてはゲーミング性能はどうだろうか? まずは小手調べとして「3DMark」のスコアー比べから始めよう。
このテストではCPUのコア数が少ないほうがTime Spyでスコアーが伸びる傾向が確認できた。WX付きモデルはCPUコアが多すぎてクロックが上がらず、結果としてDirectX11ベースのテストでスコアーを落としてしまうようだ。
次にDynamic Localモードの恩恵があると(AMDが)言っている「Far Cry 5」を試してみよう。画質は“最高”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測している。解像度は1920×1080ドットのみで計測した。解像度を上げるとボトルネックがGPU側に移るため、一番影響の出やすいシチュエーションでのみ比較することにする。
Far Cry 5はマルチスレッド化されたゲームではあるが、Threadripperはクロックが抑えられているため、「コア数の多いモデルほど遅い」という悲しい結果になった。ただし、WX付きモデルではDynamic Localモードを有効にすると若干フレームレートが伸びており、Dynamic Localモードの有用性がひとつ実証されたことになる。
ただゲーミング用途としては、コンピュートダイを持たない2950Xや2920Xの結果はベストではないにせよ間違いではない選択(価格を無視すれば、だが)と言えるだろう。ゲーム中心で考えているなら無理にThreadripperを選ぶよりも、導入コストが格段に安いRyzen 7を選ぶのがずっと理にかなっている。

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