最新パーツ性能チェック 第239回
「Ryzen Master」の新機能「Dynamic Localモード」をねちっこく考察
2920Xと2970WXの価格はお得か?Ryzen Threadripper全モデル検証
2018年11月08日 14時30分更新
まとめ:使い勝手の良い2920X。2970WXは依然として使い手を選ぶ
以上で第2世代Threadripperの最後のピースとなる2970WXと2920Xのレビューは終了だ。24コア/48スレッドの2970WXはCGレンダリングで強烈な強さを発揮するものの、動画エンコードやゲーム目的ではコンピュートダイという特殊なNUMAノードの存在が足かせにになっているので、フルパワーが発揮できるシチュエーションは相当に限定される。ただし、Ryzen Masterを組み込んでしまえばDynamic Localモードがデフォルトで有効化されるのでいくぶんラクになるが、それでもCGレンダリング以外では安定して速いとは言い難い現状がある。
これに対し、2920Xはベンチマークスコアー的なインパクトは薄いものの、実売価格8万円台で購入できるHEDT向けCPUとしては良好なパフォーマンスを発揮している。X付きThreadripperにはIOダイしかないので、ゲーム配信や動画エンコードでも快適だ。とはいえ、ゲーム単体プレイにおいてはクロックが抑えられているので格下のRyzen 7のほうが優秀というHEDT向けCPU特有のジレンマはあるものの、今後この価格帯でコア数的に対抗してくるインテル製CPUが出てくる可能性は薄い。Ryzen 7もいいが、もう少し尖ったCPUを使いたいと考えるなら、まずThreadripper 2920Xの検討をオススメしたい。
この連載の記事
-
第452回
自作PC
Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能は?Core Ultra 5/7/9を10タイトルで徹底検証 -
第451回
自作PC
Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る -
第450回
デジタル
AGESA 1.2.0.2でRyzen 9 9950Xのパフォーマンスは改善するか? -
第449回
デジタル
Ryzen 9000シリーズの性能にWindows 11の分岐予測改善コードはどう影響するか? -
第448回
デジタル
TDP 105W動作にするとRyzen 7 9700X/Ryzen 5 9600Xはどの程度化ける? レッドゾーン寸前を攻める絶妙な設定だが、ゲームでの効果は期待薄 -
第447回
デジタル
Zen 5とTDP増でゲーム性能は向上したか?「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」の実力チェック -
第446回
デジタル
「Ryzen 9 9950X」「Ryzen 9 9900X」は“約束された”最強のCPUになれたのか? ベンチマークで見えた利点と欠点 -
第445回
デジタル
「Ryzen 7 9700X」「Ryzen 5 9600X」のゲーミング性能はゲームキングRyzen 7 7800X3Dに勝てる? -
第444回
sponsored
AI時代だからこそNVMe SSDで強化!! 新登場「WD BLUE SN5000」速攻レビュー -
第444回
デジタル
低発熱&低消費電力でも性能が向上した「Ryzen 7 9700X」「Ryzen 5 9600X」のアプリ&AI処理性能に驚いた -
第443回
デジタル
意外と良いかも! ビデオ内蔵8000Gシリーズ最下位「Ryzen 5 8500G」の性能 - この連載の一覧へ