ソニーモバイルはドイツ・ベルリンで開催したIFA 2018にて、最新のフラッグシップモデル「Xperia XZ3」を発表。有機ELパネルを搭載し、ディスプレー全面の左右のエッジに丸みを持たせるなど、これまでのXperiaとは違った意欲的な端末に仕上がっている。
ディスプレーサイズは6型で解像度は1440×2880ドット。アスペクト比は18:9となっており、さらに左右のエッジ部分は湾曲したデザインでベゼルは2.6mmしかないため、かなり細長くなった印象だ。
本体サイズは約73×183×9.9mmで、重さは約193g。本体前面および背面はガラス素材を採用。アルミフレームをガラスで挟んだサンドイッチ構造で、アルミは従来のモデルよりも高い硬度の素材が使われており、ガラスもCorning製3D Gorilla Glass 5を使用。分厚くなってしまった前モデルと比べて大幅にスリム化しているが、本体の強度は維持しているという。本体カラーはブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッドの4色をラインナップしている。
本体両サイドの丸みをおびたエッジディスプレーを使った新機能が「サイドセンス」。これは本体側面をグリップしたままタップしたりスワイプすることで操作できる機能。たとえばホーム画面で、親指や人差し指でダブルタップをするとランチャーが表示されアプリの起動などが行なえる。ちなみにこのランチャーはユーザーの利用状況や日時場所などを顧慮して自動でアクセスできるアプリをピックアップ。つまりAIで使い勝手を良くしているわけだ。
またカメラアプリで側面をタップするとシャッターが切れる。このときは手ぶれをしないようにタップ後しばらくしてから撮影するように調整されているとのこと。そのほかなぞるようにスワイプすると戻るボタンと同じ機能が割り当てられているなど、片手で持ちながらいろいろと操作できる。画面が縦長に拡大しているだけに重宝しそうな機能だ。
ランチャーにAIが採用されているが、そのほかにもAIが使われている。たとえば横位置で撮影する際に、カメラボタンや電源ボタンでロックを解除しなくても、そのままXperia XZ3を横位置で被写体に向ければカメラ機能が起動する。その際、被写体へのフォーカスや測光といった機能も同時にスタートしており、すぐに撮影が可能となる。
カメラ機能としてはXperia XZ2と同等で、メインはシングルカメラで約1900万画素。4K HDR動画撮影やフルHDでの960fpsスーパースローモーション撮影なども引き続き対応している。ただしカメラアプリのインターフェースは変更されており、「パノラマ」や「クリエイティブエフェクト」といった特殊撮影は画面上の「モード」ボタンで呼び出すようになった。
また、モードにはXperiaのハイエンドモデルとしては初めてポートレートモードを搭載。人物撮影でベストな撮影設定にしてくれるだけでなく、目の大きさや肌の色、顔の形などを補正するビューティー機能も利用可能だ。
ディスプレーは前述のように、有機ELパネルを採用。Xperiaはこれまで「X-reality for mobile」や「TRILUMINAS Display for mobile」、「Dynamic Contrast Enhancer」といった高画質化の技術が取り入れられているが、Xperia XZ3にはさらにソニーの有機ELテレビ「BRAVIA OLE」の技術も導入。家庭用テレビと同等レベルの画質を実現している。実際にデモ機でチェックしてみたが、発色にメリハリがありクッキリとした印象の映像が観られた。
さらに有機ELの特徴を活かした「Always On Display」も利用可能。待機時にディスプレー上で時計や通知のほか、気に入った写真などが再生可能。位置情報を利用して同じ場所で撮影した写真を表示する機能もある。
サウンドシステムも強化されており、フロントスピーカーの出力は前モデルからアップ。イヤホンなどを使わなくてもXperia XZ3単体で迫力のサウンドが楽しめる。さらに前モデルにも搭載されていたDynamic Vibration Systemも引き続き搭載。音楽合わせて本体が振動するので、ゲームなどのコンテンツをより楽しめる。
ただし、接続用の端子はType-Cのみでイヤホンジャックは搭載していない。このあたりの仕様も前モデルのXperia XZ2と同じ。有線でイヤホンなどをつなげる際には、同梱のアダプターを利用する。
Xperiaらしさは残しつつ、操作性やデザインをブラッシュアップした印象の「Xperia XZ3」。発売は今年の秋以降を予定しており日本にも導入される予定だ。
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