ソニーモバイルから発売予定の「Xperia XZ2 Premium」は、Xperiaでは初デュアルカメラとなったモデル。そこで発売直前となったXperia XZ2 Premiumのテスト機をソニーモバイルから借りて、前モデルとなる「Xperia XZ Premium」とカメラ機能で比較してみた。
作例での比較の前に、「Xperia XZ2 Premium」のカメラ機能についてチェックしておこう。デュアルカメラの仕様は大きく分けて、標準と望遠(または広角)の画角の違うカメラを組み合わせるタイプと、カラーセンサーとモノクロセンサーを組み合わせるタイプの2つがある。画角の違う組み合わせの場合、望遠時に画質低下が少ないといった利点があり、後者のタイプは暗い場所での撮影や、逆光など明暗差のある場所での撮影に強い。Xperia XZ2 Premiumは後者のタイプとなる。
メインカメラの組み合わせは、約1920万画素のセンサーにF1.8のレンズを組み合わせたカラーカメラと、約1220万画素のセンサーにF1.6のレンズを組み合わせたモノクロカメラのデュアル仕様。センサーサイズはどちらも1/2.3型なので、モノクロセンサーのほうが画素ピッチは大きくなっている。
この2つのカメラセンサーでとらえたデータを合成するのが、新しく搭載された画像処理プロセッサーの「AUBE」。単純にカラーとモノクロのデータを組み合わせているだけでなく、レンズが離れていることから発生する光軸のズレなどの補正も行なっており、より正確な合成が可能だ。
カラーセンサーとモノクロセンサーの組み合わせとAUBEでの画像処理の効果を、もっとも発揮できるのが暗所での撮影。Xperia XZ2 PremiumではISO感度を静止画では最高ISO51200、動画では最高ISO12800まで拡大。肉眼で見ても真っ暗というようなシーンでも、しっかりと被写体をとらえられるようになっている。
ただしモノクロセンサー側は常に動作しているわけではなく、写真の場合は「プレミアムおまかせオート」に設定していると、暗いシーンと認識されたときのみ自動で有効となる。またマニュアル撮影モードに設定すると、デュアルカメラを切り替えるボタンが表示され、オン・オフの切り替えをユーザーが行なえる。
動画の場合も自動設定のオン、もしくはモノクロセンサーを使用しないオフがボタンで切り替えられるようになっている。ただし撮影時の解像度やHDRのオン・オフによってデュアルカメラが使用できないケースもある。たとえば4Kでの撮影時はデュアルカメラでの撮影に対応しておらず、HDRのみ。フルHDでの撮影もHDRとデュアルカメラの両方をオンにすると、フレームレートが24fpsになるといった制限がある。
以下はXperia XZ2 PremiumとXperia XZ Premiumで撮影した写真と動画の比較。写真はすべて「プレミアムおまかせオート」で撮影している。
※写真はすべて原寸で掲載しています。データ通信量にご注意ください(1枚約3MB~9MB)。
※左がXperia XZ2 Premium、右がXperia XZ Premiumです。
上の動画はXperia XZ2 Premiumでの4K撮影。4K時はデュアルカメラが使えないため、解像度は高いが暗い。
こちらの動画(↑)はXperia XZ2 PremiumのフルHD画質設定で、デュアルカメラをオンにして撮影。4K撮影動画と同じ時間に撮影したとは思えないほど明るく撮れている
Xperia XZ PremiumのフルHD画質で撮影した動画。明るさの違いは一目瞭然だった。
「Xperia XZ2 Premium」の主なスペック | |
---|---|
メーカー | ソニーモバイルコミュニケーションズ |
ディスプレー | 5.8型液晶 |
画面解像度 | 2160×3840ドット |
サイズ | 約80×158×11.9mm |
重量 | 約234g |
CPU | Snapdragon 845 2.8GHz+1.8GHz (オクタコア) |
内蔵メモリー | 6GB |
内蔵ストレージ | 64GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大400GB) |
OS | Android 8.0 |
最大通信速度 | 下り最大988Mbps(ドコモ)、958Mbps(au) |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:1920万画素+1220万画素 /イン:1320万画素 |
バッテリー容量 | 3400mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
ワンセグ/フルセグ | ○/○ |
防水/防塵 | ○/○ |
生体認証 | ○(指紋) |
USB端子 | Type-C |
カラバリ | クロムブラック、クロムシルバー |
発売時期 | ドコモ:7月27日、au:8月10日 |

この連載の記事
-
第537回
スマホ
10万円以下で最高峰のCPU搭載! シャオミ「POCO F7 Ultra」はハイエンドの常識を変えたスマホ -
第536回
スマホ
シャオミ「POCO F7 Pro」はゲームもカメラも普段使いも余裕で7万円以下! スマホ選びに困ったらコレを選べ -
第535回
スマホ
薄型・軽量でハイスペック! 「REDMAGIC 10 Air」はゲーミングスマホの革命だ! -
第534回
スマホ
3万円以下でこの性能!? シャオミ「POCO M7 Pro 5G」がコスパ最強な理由 -
第533回
スマホ
モトローラ「moto g05」は2万円で上質デザイン×賢いAIカメラ搭載のコスパ重視派も納得 -
第532回
スマホ
1円で買えて大画面&安心! ワイモバ 「nubia S 5G」が初心者&シニアにオススメなワケ -
第531回
スマホ
最強級カメラスマホ6機種で撮り比べ! 日米と中韓で傾向が違う -
第530回
スマホ
温度で背面の色が変わるスマホ「realme 14 Pro+ 5G」を冷水に浸けてみた -
第529回
スマホ
Phone(2)ユーザーも欲しくなる! 新機能追加でコスパも良いNothing Phone(3a) -
第528回
スマホ
上位モデルと同じCPUとAIで超強まった「Google Pixel 9a」は約8万円が安く感じる -
第526回
スマホ
使ってみると便利な機能てんこ盛りだった最新「らくらくスマートフォン」 - この連載の一覧へ