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小島寛明の仮想通貨&ブロックチェーンニュース解説 第5回

関係者や専門家の話から整理する:

Coinhive事件 何が問題なのか

2018年07月23日 16時00分更新

文● 小島寛明

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■「何をしてはいけないか」が不明確

 各地で摘発されている事件は、それぞれ内容が異なるため、ひとくくりに語るのは難しい。本稿では、2018年3月下旬、不正指令電磁的記録取得、同保管の罪で横浜簡易裁判所から罰金10万円の略式命令を受けた、被告の男性の事例を中心にコインハイブ事件を詳しくみる。

 各種の報道と男性の話を総合すると、男性は昨年9月下旬から11月上旬にかけて、趣味で開設していたウェブサイトにコインハイブを実装した。コインハイブは、閲覧した人のパソコンの処理能力を利用してマイニングを実行させる「JavaScript」のプログラムだ。

 男性はこの間に、マイニングの報酬として日本円換算で約900円相当の仮想通貨MONERO(モネロ)を得た。

 簡易裁判所で略式命令は受けたが、男性が不服を申し立てたため、横浜地方裁判所で正式な刑事裁判が開かれる。

 「何をしてよくて、何をしてはいけないかが具体的でなさすぎます」

 アスキーの取材に対し、男性はこう語った。

 男性は、ネットニュースの記事でコインハイブを知り、導入を決めた。マイニングが、ウェブ広告に代わる収益源になるかを確認したいとも考えたという。

 コインハイブのサービスを利用する際には、運営しているウェブサイトに数行のJavaScriptを埋め込む。

 利用者はサイトを閲覧して情報を得る対価として、パソコンの処理能力の一部をマイニングに提供することになる。

 コインハイブのウェブサイトによれば、サイトの運営者側にはマイニング報酬の7割が支払われる。残りの3割は、コインハイブ側のサービス運営費用や収益になるという。

 男性はその後、サイトの閲覧者から「コインハイブを使うなら、通知を入れてはどうか」との指摘を受けたこともあって、11月上旬にコインハイブを削除した。

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