さとうなおきの「週刊アジュール」 第45回
「Azure Data Lake Storage Gen2」が登場、「Azure IoT Edge」がGA
Azure中国リージョンを4つに増設、「Azure DNS」がSLA 100%に
2018年07月09日 07時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2018年6月24日~6月30日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
ノルウェーリージョン発表、中国リージョン拡張
ノルウェーで2つのAzureリージョン(ノルウェー東部、ノルウェー西部)を提供する計画が発表されました。提供時期は、2019年後半の予定です。
また、中国の既存の2つのAzureリージョン(中国東部、中国北部)に加えて、新たに2つのAzureリージョン(中国東部2、中国北部2)が利用可能になりました。
これによって、42の利用可能なリージョン、12の発表済みリージョンを合わせて、Azureリージョン数は54になりました。
詳細は、ブログポスト「Microsoft announces two new datacentre regions in Norway」、「Microsoft from GeekWire Cloud Tech Summit: New Azure innovations will advance the intelligent cloud and intelligent edge」、Azureリージョンをご覧ください。
Azure Availability Zones:西ヨーロッパリージョン
Azure Availability Zonesは、Azureリージョン内で複数の可用性ゾーン(アベイラビリティゾーン、AZ)を提供します。
Azure Availability Zonesは、米国中央部、フランス中部リージョンでGA(一般提供)済みでした。
今回、西ヨーロッパリージョンで、Azure Availability ZonesがGAになりました。米国東部2、東南アジアリージョンでは、Azure Availability Zonesは引き続きプレビューです。
詳細は、ブログポスト「Microsoft from GeekWire Cloud Tech Summit: New Azure innovations will advance the intelligent cloud and intelligent edge」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Kubernetes Service:東日本リージョン
Azure Kubernetes Service (AKS)は、マネージドKubernetesサービスです。
6月に、Azure Kubernetes Service (AKS)がGAになっていました。
GAの際に予告されていた通り、今回、Azure Kubernetes Service (AKS)を利用可能なAzureリージョンが拡張され、東日本リージョンでも利用可能になりました。
詳細は、記事「Azure東日本リージョンでマネージドKubernetesサービス『AKS』が利用可能に」をご覧ください。
Azure Dev Spaces:パブリックプレビュー
Azure Dev Spacesは、チームに高速で反復型のKubernetes開発エクスペリエンスを提供するサービスです。
5月のBuild 2018カンファレンスで、Azure Dev Spacesが発表され、プライベートプレビューが始まっていました。
今回、Azure Dev Spacesのパブリックプレビューが始まりました。
詳細は、ブログポスト「MS クラウド ニュースまとめ – Azure IoT Edge の GA 他 (2018 年 6 月 27 日)」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Data Lake Storage Gen2
「Azure Data Lake Storage Gen2」が発表され、プレビューが始まりました。Azure Data Lake Storage Gen2は、スケーラビリティ、パフォーマンス、コスト効率に優れたビッグデータ分析向けのデータレイクソリューションです。
これまで「Azure Data Lake Store」として提供していたサービスは、「Azure Data Lake Storage Gen1」に改名されました。Azure Data Lake Storage Gen1のユーザーの方は、Azure Data Lake Storage Gen2への移行を検討してください。
Azure Data Lake Storage Gen2は、Azure Data Lake Storage Gen1とは異なり、新たにAzure Blob Storageをベースにしたアーキテクチャを採用しています。これによって、Azure Data Lake Storage Gen2では、ホット/クール/アーカイブレベル、ライフサイクルポリシー、格納時の暗号化(Storage Service Encryption)、Azure Active Directory 統合といったAzure Blob Storageの機能を利用可能になりました。
Azure Data Lake Storage Gen2では、POSIX準拠のACL(アクセス制御リスト)がサポートされました。
Azure Data Lake Storage Gen1は、少数のAzureリージョンでのみ利用可能であり、東日本/西日本リージョンでは利用できませんでした。Azure Data Lake Storage Gen2は、今後のGA(一般提供)の時点で、東日本/西日本リージョンを含むすべてのAzureリージョンで利用可能になる予定です。
詳細は、更新情報「Announcing the preview for Azure Data Lake Storage Gen2」、ロードマップ「Azure Data Lake Storage Gen2 now in preview」、ブログポスト「Microsoft from GeekWire Cloud Tech Summit: New Azure innovations will adv」、「Azure simplifies cloud analytics」、「A closer look at Azure Data Lake Storage Gen2」、ドキュメントをご覧ください。
Azure HDInsight:Spark 2.3、Kafka 1.0、ML Services 9.3、ADLS Gen2、仮想ネットワークサービスエンドポイント
Azure HDInsightは、Hadoop、Sparkなどのマネージドサービスです。
Azure HDInsightで、次のアップデートが発表されました。
- Spark 2.3へのアップデート
- Kafka 1.0へのアップデート
- Microsoft R Server 9.1からMicrosoft Machine Learning Services 9.3へのアップデート(GA)
- Azure Data Lake Storage Gen2のサポート(プレビュー)
- Enterprise Security Packageのアップデート:仮想ネットワークサービスエンドポイントが構成されたAzure Blob Storage、Azure Data Lake Storage Gen2、Azure Cosmos DB、Azure SQL Databaseのサポート(プレビュー)
詳細は、更新情報「Updates to Hadoop, Spark, and Data Lake Storage Gen2 on Azure HDInsight」、ブログポスト「Enterprises get deeper insights with Hadoop and Spark updates on Azure HDInsight」、リリースノートをご覧ください。
Azure Data Factory V2
Azure Data Factoryは、データ統合サービスです。
2017年9月のIgnite 2017カンファレンスで、次世代のAzure Data Factory V2のパブリックプレビューがリリースされていました。
Azure Data Factory V2では、オンプレミスで実行されていたSQL Server Integration Services(SSIS)パッケージをクラウドにホストできるようになっていました。また、データ統合パイプラインを作成するためのウェブベースのビジュアルツールが提供されていました。
今回、Azure Data Factory V2がGAになりました。
また、Azure Data Factory V2で、Azure Data Lake Storage Gen2向けのコネクターがリリースされました。
詳細は、ブログポスト「Microsoft from GeekWire Cloud Tech Summit: New Azure innovations will advance the intelligent cloud and intelligent edge」、「Azure simplifies cloud analytics」、「Azure Data Factory new capabilities are now generally available」、「Lift SQL Server Integration Services packages to Azure with Azure Data Factory」をご覧ください。
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