初見では戸惑いそうな
ダイヤル&タッチモニターの操作性
本体には押し込みが可能なダイヤルが1つついているだけで、それ以外にボタン類はない。このボタンで電源オン/オフやボリューム調整、スクリーンロックができる。
それ以外の操作(曲選択や曲送り/戻しなど)は、画面がタッチ式になっており画面上でできる。ダイヤルを押し込めば画面が消灯してスクリーンロックがかかるので、誤動作も防げる。
設定項目や曲ジャンルなどを選択すると画面が下の階層に移行するが、階層を戻るときは画面を右にスワイプし、トップメニューに戻るときは画面を長押しする。
この操作はマニュアルを見ないとわからず「あれ、どうやってメニュー戻るんだ!?」と一瞬焦ったが、1回覚えてしまえば問題はない。
オーディオ設定は豊富で、イコライザーやゲイン設定、8種類のフィルター、ステレオの左右のバランスなどが調整できる。ただ、イコライザーはプリセットのみで、細かいカスタマイズはできないようだ。
本体設定はDSDの出力モード(D2P/DoP)やUSB接続モード(DAC/ストレージ)の選択などができる。
2万円ウォークマンと音質を比べてみた
音質については、SHANLING M1は手元にないので、ソニーのハイレゾウォークマン「NW-A35」と比べてみた。
16GBストレージ内蔵モデルが実売2万円前後ということで、価格帯的には近い製品である。
試聴にはシュアの「SE 112」というイヤフォンを使用。結論から言うと、決して悪くはないのだが、低音の迫力などはウォークマンの方が上だと感じた。
ハイレゾらしい精細感などは感じられるのだが、高域がやや弱く、全体的にパワーが抑え目な印象。ウォークマンの方が力強い音で好印象を持った。
従来機のM1とは聞き比べていないが、M1を聞いたときに感じた驚きのようなものは感じなかった。インパクトという面ではM1よりも薄いかもしれない。
さて、ここでなんとなくイヤフォンを変えてみた。手元にあったパナソニックの「RP-HDE3」というイヤフォンでM0の音を聞いてみたのだ。すると、思った以上に迫力満点でインパクトのあるいい音になる。
逆に、このイヤフォンでウォークマンの音を聞くと低音がこもった感じの音になり、むしろM0のほうがいい音に聞こえる。
さらに、JVCの「HA-FXH30」というイヤフォンでも聞いてみたが、さらに解像感が上がった感じになる。低音はRP-HDE3のほうが響く印象だが、音の広がり感と細かい音の聞こえ具合はHA-FXH30のほうが向上するように感じた。
そう考えるとM0のパフォーマンスは決して悪くはなく、イヤフォン選びが重要なのかもしれない。
ちなみに、RP-HDE3とHA-FXH30の実売価格は4000円前後。M0と合わせても2万円しないので、これらの組み合わせならお買い得かもと思ってしまった。