宮城県仙台市に本社を置くグローバル企業グレープシティ。IT業界では開発支援ツールのメーカーとして知られているが、幅広い事業ポートフォリオを持つ多面体企業だ。そんなグレープシティの仙台本社を訪ねてみたら、グローバル化や働き方に課題を持つ日本企業にとってのヒントがいっぱい見えてきた。
見どころは約150坪の東日本最大級スタジオ「WINEstudios」
「文化オリエント」の時代から開発者向けコンポーネントでおなじみグレープシティだが、実は私学向けの経理ソフトや映像制作、英語教材など事業ポートフォリオは幅広い。そして4つの事業は、仙台本社を中心とする国内だけではなく、北米、中国、韓国、ベトナム、インド、マレーシア、ミャンマーなどの拠点でも展開されており、高い評価を得ている。日本での従業員が約200名なのに対して、海外はすでに800名。名実ともにグローバル企業と言える。
そんなグレープシティの仙台オフィスは仙台市の北側に位置する泉パークタウンに位置している。住所はまさに紫山で、まさにグレープシティの名前の通り。正直、足がよいと言える場所ではないが、自然に囲まれた広い敷地を活かしており、都内在住の私が考えるようなオフィスとは一線を画したいわゆる北米型のキャンパスだ。訪れたのが3月だったため、写真では寒々しい印象だが、今見たらさぞ美しい外観だろう。
まずは映像制作の拠点である「WINEstudios」から見てみよう。
スタジオは約150坪あり、東日本最大級。CMやプロモーション動画の企画・制作・撮影のみならず、ブランディング、グラフィックデザイン、ポストプロダクション、CG・アニメーションの制作までトータルにカバーするだけあって、中は本格的。映像制作の専門家ではないので、他との比較や特徴についてさしたるコメントはできないが、開発ツールの片手間でやっているわけではないというガチぶりだけは理解できた。