CES 2018レポート 第19回
ゼンハイザー「HD820」やAKGフラグシップ「N5005」にも注目
2018年のヘッドフォントレンドをCESから探る、完全独立型や音声操作に注目
2018年01月14日 12時00分更新
Google アシスタント連携のヘッドフォン・イヤフォンが一気に拡大
昨年ボーズが発売した「QuietComfort 35 II」は、ペアリングしたスマホと連携しながらボタンをクリックするだけでGoogleアシスタントが一発で呼び出せる、同社初のヘッドフォンとして注目を浴びた。今年のCESでは、Google アシスタントとの連携機能を内蔵するヘッドフォン・イヤフォンが花盛りを迎えている。
JBLはトップエンドの「EVEREST」シリーズ3機種がGoogle アシスタント連携機能を内蔵した。いずれもワイヤレスタイプで、アラウンドイヤーの「710GA」とオンイヤーの「310GA」、イヤフォンの「110GA」という顔ぶれ。発売時期は今春になる見込み。ヘッドフォンは右側のイヤーカップに手を添えるジェスチャーがアシスタントを起動するトリガーになっている。最上位の710GAが249.95ドル(約2.7万円)、310GAは199.95ドル(約2.2万円)と比較的手頃に楽しめそうなスマートヘッドフォンになる。
LGエレクトロニクスは、ネックバンドスタイルのワイヤレスイヤフォン「Tone Premium SE/HBS-1110」がGoogle アシスタント連携機能を持つ新製品。イヤフォン部はBA型とダイナミック型のハイブリッドドライバー方式。ブースではハイレゾ対応スマホ「V30」につないで「Google 翻訳」を使った便利なリアルタイム翻訳のサービスが体験できた。
ソニーはCESで発表したスポーツタイプの完全ワイヤレスイヤフォン「WF-SP700N」と、ワイヤレスイヤフォン「WI-SP600N」に、発売後のソフトウェアアップデートで、Googleアシスタント連携機能を追加する。
それぞれ左側イヤフォンのボタンをクリックするとAIアシスタントが起動。音楽ストリーミングサービスからの楽曲検索・再生、天気やユースの読み上げなどができるようになる。完全ワイヤレスイヤフォンはデジタルノイズキャンセリングと外音取り込みの機能を搭載、IPX4相当の防滴仕様とした。
スマホアプリ「Sony Headphones Connect」からは好みのイコライザーを選択したり、外音取り込みのモード選択などができるようになる。カラバリは丸みを帯びたカジュアルなルックスの本体にマッチするパステル調の4色。価格は179ドル(約2万円)とお手頃。日本での発売も予定されているというから楽しみだ。
なお、ソニーからはハイレゾ対応のプレミアムヘッドフォン「MDR-1AM2」も発表された。MDR-1Aの発売から約3年半ぶりとなる待望のアップデートだ。アメリカの販売価格は229ドル(約2.5万円)。日本での発売もあり。
液晶ポリマーの振動板にアルミニウムコートをかけた直径40mm口径のHDドライバーはMDR-1Aと同じだが、フィボナッチ数列からヒントを得て、編み目の開口率を均等にしたグリルを搭載。艶やかで切れ味豊かな中高域を再現する。カラーバリエーションはシルバーとブラックの2色。本体の重さは200gを切る軽量化を図った。
その成果は本体を初めて手に取った時にすぐ実感できると思う。ケーブルは着脱式で、ヘッドフォンはバランス駆動に対応している。日本でまたじっくりと聴いてみたいヘッドフォンだ。
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