シーズン前/後のデータ変更をどう思いますか
長いシーズン、活躍したときもあれば、思うようにいかなかったこともあるでしょう。能力の変化を、現役選手はどのように受け止めるのでしょうか。
会場で実施されたトークショーでは、パ・リーグから山﨑選手、菅原選手の2人、そしてセ・リーグから阪神タイガースの秋山拓巳選手、東京ヤクルトスワローズの小川泰弘選手の2人、計4人(全員、ピッチャーです)が、2017年における自らの「シーズン前」「シーズン後」の選手データを振り返ってコメントしていました。
苦い経験をバネに“赤特”をなくしたい山﨑選手
2017年の山﨑選手は15登板で2勝5敗、防御率4.40。球速が142km→145kmと上がったことについては「(自分でも)実感があります」とうなずいていました。一方で「ノビ」がD→Fと下がった点に「自分は上から投げるタイプで角度があるので、その分、(打者視点で見ると)目の錯覚があるんだと思います」と、選手らしい視点でゲームの数値を分析。
目立ったマイナスの変更点としては、立ち上がりに成績が下がる特殊能力「スロースターター」が付いてしまっています。実は山﨑選手、ビジターゲームでの先発登板で序盤から大量失点してしまい、監督から早期降板と試合中の帰阪を命じられたことが2試合ありました。能力が付いてしまった原因は、このせいでは、と話を向けられると、ちょっと苦笑。今後の目標として「赤(マイナスの特殊能力のこと)をなくしたいです」と意気込んでいました。
コナミの評価に異議あり? 菅原選手
菅原選手は、2017年シーズンは29試合に登板。1勝1ホールド、防御率5.02。初登板では場内が盛り上がっていたせいで、場内アナウンスで名前を紹介されないハプニングもありましたが、特にシーズン前半はブルペンに欠かせない存在でした。
シーズン後のデータは「スタミナ」の項目が下がっていますが、今シーズンの菅原選手は中継ぎ投手がメインであり、スタミナを発揮する長丁場の登板がなかったため、このような評価になったのでしょう。一方、本人はスタミナに自信があるそうで「『C』はあると思う」と異議を申し立てます。
しかし、すぐあとに「そもそも、コントロールを直さないと先発でも使ってもらえない。せめてコントロールは『F』から『E』にしたい」とオチをつけていました。また、特殊能力「逃げ玉」については「(自分では)わからないです」と、ピンと来ていなかった様子。周りから見ると選手の特徴だと感じるものでも、本人からしてみると、あまり意識していない場合があるようです。
秋山選手は投手だけど、打撃もみてほしい
昨年の開幕から一軍の先発ローテーションを守り、自身初の規定投球回に到達した秋山選手。25試合を投げて12勝6敗、防御率2.99と、2017年は飛躍のシーズンとなりました。特にシーズン与四球率は0.90と、ばつぐんの制球力を見せたこともあって、コントロールの評価は12球団全体でもめったにない「S」評価。本人は「評価しすぎてもらっていますよね」と恐縮しきり。
ランナーを背負った際の特殊能力「対ピンチ」が上昇している点には「うれしいといえばうれしいですよね」と顔をほころばせつつ、「ホームランを結構打たれているので、『軽い球』が付いたのでは」とマイナス面も分析。さらに、自身が投げる試合では味方の打線が調子よく、援護点が多かったことが特殊能力「調子安定」「勝ち運」の追加に結びついたとの予想を披露します。
また、高校時代には通算48本塁打を記録したほどの強打者であり、今年はホームランも放った秋山選手らしく、打撃成績はパワーもミートも「F」(通常、投手は「G」が多い)。それでも本人は「ホームランも飛距離があったので、『D』はほしいですね」と息巻いていました。
小川選手こだわりの「ポーカーフェイス」
2017年の小川選手は22試合に登板し8勝7敗。「チーム事情で(抑え投手を)経験させてもらいましたが、難しかったです。(来シーズンは)先発ローテーションの柱になりたい」と振り返りました。
コントロールがC→Bに、「対ピンチ」がF→Cになっていることには、それぞれ「インコースに投げきることができているので」「防御率が下がったので評価されているのかな」と話し、パワプロのデータ査定にも実感が伴っているようでした。また、ホームランが打たれやすい特殊能力「一発」が消えていることには「うれしいですね」と口元を緩ませる一幕も。
また、珍しい能力「ポーカーフェイス」については「(感情を出さないことを)意識しています。勝つためには大事なので」と、自分の特長だとアピール。パワプロでは、本人も認める唯一無二の個性もしっかり評価になるようですね。