このページの本文へ

iPhone X&iPhone 8、ASCII徹底大特集! 第65回

iPhone Xの高速充電は本当に早かった 30分で空から50%に

2017年11月12日 10時00分更新

文● ドロイドさん(アスキースマホ総研

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 iPhone X(とiPhone 8/iPhone 8 Plus)ではワイヤレス充電対応が話題になっているが、「30分で最大50%充電」という高速充電にも新たに対応している。本当にそんなに高速で充電できるのであれば、朝起きたときにiPhoneのバッテリーが切れてしまっていても、家に出るまでの短い時間で、1日なんとかなる程度に充電できることになるが、そんな都合のいい話があるのか実際に試した。

iPhone X/8の新機能である高速充電を必要な機器を集めて実際に試した

付属品だけでは× MacBook付属のACアダプターと
USB-C-Lightningケーブルが必要

 まずはiPhone X/8の高速充電で必要な機器についておさらい。付属品のACアダプターとケーブルでは不可能なのである。

製品紹介ページでは実はワイヤレス充電より先に大きく紹介されている高速充電対応。ただし注意書きを見ると、追加機器が必要なことがわかる

 具体的には製品紹介ページにあるが、まずACアダプターとして「Apple USB-C電源アダプタ(29WモデルA1540、61WモデルA1718、87WモデルA1719)」のいずれか。これはUSB Type-C経由で充電する、現行のMacBook、MacBook Pro 13インチ、MacBook Pro 15インチにそれぞれ付属しているものだ。ちなみに29Wタイプでも税抜5200円。別途購入するとなるとそこそこの価格がする(61Wタイプは税抜7400円、87Wタイプは税抜8800円)。

これが実際のACアダプター。左の29Wモデルの方が右の61Wモデルと比べて二回りは小さい

端子はUSB Type-Cが1つだけ。通常のType-A端子が1つでもあれば、なにかと便利なのだが……

 ちなみにサードパーティー製のUSB PD対応ACアダプターでも高速充電が可能かもしれないが、そちらも相応の価格はするのと、USB PD周りの互換性の問題やそもそもの品質、さらに保証までを考えると、アップル純正品が断然オススメというか、手っ取り早いだろう。

価格はそれなりだが、下手にサードパーティー製品を購入して悩むより純正品がオススメ。量販店のサイトなどでも取り扱っている

 もう1つ必要なのがケーブル! USB Type-C-Lightningというタイプのケーブルは、アップルが認めている製品は純正品のみとのこと。MFi認定のサードパーティー製品もない。というわけで、こちらは1択。1mタイプで税抜2800円、2mタイプで税抜3800円。なかなか高価だ。

さらにケーブルも必要。基本的に純正品以外の選択肢がなく、こちらもそれなりの価格だ

本当に空の状態から30分で約50%まで充電
本体はそれなりに熱くなる

 と、必要な機器を集めたところで、ようやく高速充電の実験を開始。今回用意したACアダプターは29Wモデルと61Wモデルの2つ。ちなみにACアダプターに書かれたスペックを見ると仕様が異なっており、5.2V/2.4Aは共通なものの、前者は14.5V/2A、後者は20.3V/3Aと9V/3Aとなっていた。

仕様をよく見ると仕様に違いがある

 製品付属のACアダプター(5V/1A)とともに、iPhone Xのバッテリーを空にしてから充電スタート。付属品では電源が入るまでに数分かかったのに対し、急速充電は1分ほどで電源オン。どんどん充電されているようだ。

 ちなみにワットチェッカーで測定した数値は、付属品は5V/1A、29Wモデルでは14.4V/1A、61Wモデルでは9V/1.6Aといったところ(どこまで正確かは不明だが)。後者2つのACアダプターの場合は、電圧は違ってもともに14W程度で充電しているようだ。

付属品ではスペックどおりに約5V/1Aで充電

こちらはそれぞれ約14.4Vと約9Vで充電

 さて30分後のバッテリーの数字は付属品が19%29Wモデルが49%61Wモデルが51%。「30分で最大50%充電」というスペックはほぼ実現されていることがわかった。

付属品では30分後も19%まで。これではさすがに少々心もとない

高速充電ではともに約50%まで充電。これならヘビーに使わない限り、1日持ちそうだ

 ただし若干気になったのは、高速充電では本体がかなり熱を持っていたこと。もちろん安全な範囲で充電していると思われるが、気になるという人は気になるかも。

 1万円近い金額を支払って環境を整えるかは判断が分かれそうだが、MacBookユーザーなどで追加コストが必要ない人であれば1度試してみては?


■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中