ベンチャーエコシステムを日本に根付かせるアクセラレータの取組み
アスキー読者のみなさま、はじめまして! Plug and Play Japanの矢澤麻里子と申します。Plug and Playは、2006年米国シリコンバレーでスタートしたベンチャーキャピタル・アクセラレータです。ここ数年で世界的に急拡大をはかり、2017年7月日本にもオープンいたしました。「業界ポジトーク」ということで、思いっきりポジショントークかましていきます。まずは、Plug and Playって誰? 的なところをちょっと紹介します。
Plug and Playとはナニモノですか?
Plug and Playはペルシャ絨毯や不動産業を営む実業家Saeed Amidiがはじめたベンチャーキャピタル・アクセラレータです。
スタンフォード大学の近辺、165 University Avenueに所在した通称「ラッキービル」の一室を、株式の代わりにPaypalに貸し出していたことでも有名です。また、そのビルにはGoogle(Alphabet)・Logitechなど名だたる企業が入居しており、ここからスタートアップコミュニティーの構築や投資・インキュベーション事業にまで発展していきました。Saeedは、英語の“rugs to riches”を地で行く感じですね(笑)
2006年に設立され、これまで累計800社以上の投資と2000社以上のスタートアップをグローバルにアクセラレートしてきました。シリコンバレーには常に400社以上のスタートアップが入居し、年間400回以上のイベントが開催されています。今年4月Infosysに買収されたSKYTREEや、2014年にIPOしたLending Clubなどがポートフォリオに名を連ねています。
すでに、グローバルでは12ヵ国・25拠点にオフィスを構え、200以上の企業パートナーと提携し、多角的な支援とエコシステム構築を行なっています。
世界のリーディングカンパニーと組むことで、レベルの高いスタートアップに先鞭をつけ、効率的にデューデリジェンスを行なえることが我々の強みです。
企業とスタートアップ、そして日本と海外の架け橋
そんなシリコンバレーの支援者が、日本にやってきました。では日本で何をしていくのか。
まずはアクセラレーションプログラムです。そして来年には出資もしていきます。特徴は、
1.大企業との横断的なパートナーシップ。1つの企業と複数のスタートアップをつなげるのではなく我々の企業パートナー複数で、1つのスタートアップを支援いたします。(結果として、N対Nになりますが)
2.グローバル。日本のスタートアップのみならず、海外のスタートアップも日本に呼び込み、国内外のスタートアップを半々の割合で支援します。Plug and Playのグローバル・ネットワークやノウハウを日本のスタートアップエコシステムに移植すること、そして日本のスタートアップを海外に送り出すことなど、インバウンドアウトバウンドの両軸でサポートしていきます。
まずは、Fintech IoT Insurtechの3つからスタートしますので、次はこのテーマを深掘っていきますね。
これからはSHIBUYAがアツイ!!
今までこちらのコーナーで、西から北までたくさんの都市があがっていますが、やっぱりSHIBUYAでしょ! ということで、我々は東急不動産と一緒に渋谷の一等地に800平米ほどのコワーキングスペースをあけました。東急不動産主導の「SHIBUYAスタートアップ100」という構想のもと、100個の渋谷ならではの新しいことを、街ぐるみで行なっていきます。
渋谷を、世界のスタートアップのHUBになるよう邁進していきます!
矢澤麻里子(Plug and Play Japan)
1983年生まれ神奈川県藤沢市出身。大学を卒業後、BI・ERPソフトウェアのベンダにてコンサルタントおよびエンジニアとして従事。日本国内外企業の信用調査・リスクマネジメント・与信管理モデルの構築などに携わった後、日米のベンチャーキャピタルにて投資先の発掘・選定、メンタリング・支援先バリューアップ・イグジットを経験した後、2017年9月Plug and Play Japanに参画。ニューヨーク州立大学犯罪司法学士。