第8回 「VAIO、法人向く。」の現在を探る

法人向けに力を入れてきたVAIOの取り組み

企業導入の決め手! VAIOならではの導入支援サービスとは?

文●飯島範久 編集●ASCII

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 VAIOでは、そのあとラベルを貼るサービスも行なっていた。企業ではPC管理用によくラベルライターで番号を印字して貼り付けているが、それをここでキレイに貼ってくれるのだ。「ラベルはお客さまからの支給もありますが、弊社でラベル作成することをオススメしています。こちらで印刷すると、コンピューター名のところを2次元のバーコードで印刷することで、お客さま側での管理にバーコードを使うことができます。ラベルを貼る位置は、お客さまが基本指定しますが、製造業ですので、貼りやすいところがわかっており、お客さまと相談して決めています」(奥原さん)。

↑作成したラベルのサンプル。2次元バーコードを施している。製品で使われるラベルなので、耐久性も抜群だ

 貼り付け作業は手作業だが、安曇野FINISHの工程と同様、レーザー光による貼り付け位置が照射され、きちんと貼れるようになっている。このほか、例えばレーザー加工を用いて、お客さまから頂いたシリアル番号管理番号を刻印したり、企業のロゴを刻印したりするサービスも実施しているそうだ。「ほかにも、保護フィルムの貼り付けも行なっています。当社指定のフィルム以外でも対応可能です」(奥原さん)。

↑ラベルを貼る作業台。ここでレーザーが照射された位置に、人の手で貼り付ける

 通常の製品にはないものも一緒に同梱することもできる。例えばマウス。支給される場合もあれば、指定されたものも用意することもあるという。とにかくお客さま要望には極力応える姿勢だ。

 BIOSの設定も実施している。パソコンを起動して、BIOS画面に入り、USBにケーブル接続すると、自動的にBIOSの設定を行なう。例えばパスワードを掛けたり、カメラを使えなくしたりするなど、お客さまの要望に合わせるが、個人ごとに設定は変えられない。

↑BIOSの設定は、USBに機器を接続して行なう

 すべての作業が終了したら、最終外観チェック。梱包作業をしたら、重量計に載せてACアダプターやマウスの同梱など、入れ忘れていないか確認したうえで、出荷作業へと移る。こうして一通り見学したが、実はキッティング作業する工程をより広い場所へ移動するという。「広くなると同時に、セキュリティをより高める狙いがあります。ID認証と監視カメラでの入退室管理に加え、さらに1段階高いセキュリティを設けた部屋があるのが特徴で、お客さまからお預かりしたソフトやドメイン参加してお客さまのネットワーク環境内でないと登録できない作業を、この個室でやろうとしています」(西澤さん)。

↑一番右にあるのが重量計。あらかじめ登録されている重さと違いがないか確認して不足がないかチェックする

 製品を納品したら、できるだけ何もしなくてもいいようにするのがキッティングの考え。VAIOは、法人向けに力を入れるにあたり、キッティング環境を充実させてどんな要望にも応えようと日々頑張っていた。

↑新しいキッティングの作業場。作業の流れとしては、従来と同様ラインは1つ。ただ、例えばデスクトップや他社製品であっても依頼されたらキッティングを実施することを想定し、一緒に作業できるようにするという。

↑お客さまのネットワークへ接続して作業する場合は、この部屋の中で作業を行なうことになる。

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