宇都宮市のパナソニック アプライアンス社テレビ事業部モノづくり革新センター
24人の精鋭による組み立て、有機ELビエラが生まれる現場を見た
2017年06月05日 11時00分更新
パナソニックは、テレビの生産拠点である、栃木県宇都宮市のアプライアンス社テレビ事業部モノづくり革新センターの様子を公開した。
パナソニックは、6月16日から、65型の「ビエラ TH-65EZ1000」など、4K有機ELテレビ3機種を発売する予定だ。今回は、出荷を直前に控え、急ピッチで生産が進む有機ELテレビの生産ラインを初公開した。
テレビ事業部モノづくり革新センターは、1967年に操業。今年がちょうど50年目の節目を迎える。「National」ブランドだったブラウン管テレビ「クイントリックスシリーズ」や「画王シリーズ」といったヒットモデルを生産。さらに、2003年からは薄型テレビ「VIERAシリーズ」の生産を開始する一方で、2004年にはブラウン管テレビの生産を終息している。現在は、19型~75型までの液晶テレビを生産。さらに、隣接する建屋ではテクニクスブランドのオーディオも生産している。
パナソニック アプライアンス社テレビ事業部モノづくり革新センターの阪東弘三所長は、「パナソニックのテレビの生産は、宇都宮のモノづくり革新センターをマザー工場として、生産のライン計画工程から製造技術まで、蓄積した様々なノウハウを、世界7カ所の拠点に発信していく役割を持つ。日本のモノづくりを象徴する生産拠点である」と語る。
4K有機ELテレビは、2017年5月から生産を開始し、日本設計および日本生産の「ジャパンプレミアム」と位置づけており、日本での生産ノウハウの移転をベースに、欧州ではチェコ工場での量産を開始。今後、7月からはマレーシア工場でも、有機ELテレビの生産を開始することになる。
4K有機ELテレビは、同社のフラッグシップモデルに位置づけられる製品で、ビエラ史上最高峰の漆黒の黒と色再現性を実現している」のが特徴。
「有機ELテレビは、ブラウン管やプラズマテレビと同じ自発光デバイスであり、それらの生産で蓄積したノウハウを、有機ELテレビの生産にも生かすことができる。モノづくり革新センターは、ブラウン管、プラズマテレビ、液晶テレビ、有機ELテレビの4つの異なるデバイスでのテレビ生産を行った経験を持つ、世界でも稀な工場になる。有機ELテレビの真の実力を発揮するには、高度な技術が必要不可欠。新たな技術と蓄積した技術の両方を生かすことで、自発光デバイスの性能を最も引き出すことができる生産技術を確立することができ、ジャパンプレミアムを実現する4K有機ELテレビの生産を可能にしている」とする。