このページの本文へ

最強ミラーレス一眼「α9」とお安くなった「α7II」、どっちを買うべきか!? 第3回

きれいなボケと美しい暗所撮影……フルサイズ一眼で撮る写真の世界

2017年05月30日 12時00分更新

文● 周防克弥

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

フルサイズならでは高解像力と幅広い階調を楽しむ

 フルサイズ素子の利点に解像力の高さと階調幅の広さがある。α7IIは約2430万画素で記録できるが、数値的にはそれほど高画素というわけでもない。

 20Mクラスのデジカメは最近のミラーレス機では珍しくない。しかしAPS-Cサイズやフォーサーズと同じくらい画素数ということは1画素あたりの面積が大きくなっているということだ。

 フルサイズ素子に比べてAPS-Cサイズは面積非で約半分、フォーサーズでは1/4になるということは、フルサイズ機とAPS-Cサイズ機、フォーサーズ機で同じ画素数なら1画素あたりの大きさがフルサイズ機はAPS-Cサイズ機の2倍、フォーサーズ機の4倍の面積があるということになる。

 画素1つあたりの面積が大きい分、より多くの光を取り込むことが可能になり、情報量が増える。解像力が高く、階調の広い写真を記録することが可能になる。

F4.0

F4.0

F11

F11

 上の写真は24-70mm/F2.8の広角側で撮影したもの。絞りをF4.0とF11に設定した2枚あるが、F4.0のほうは木の部分にピントが合って上のほうはボケている。

 それでも木の表面の質感が高く再現され、上のほうがボケている分、ピントの合っている部分が際立って感じる。

 また、F11まで絞ってほぼ全域にピントを合わせると上のほうの葉っぱまでも細かく再現されて高精細に感じる。

 ともに木漏れ日のあたっている部分と影の部分が、白飛びも黒つぶれもしないで表現されている。階調が広いゆえだ。デジカメは人の肉眼ほど明暗差に強くはないが、見た時の印象に近い再現性はある。

 適切な階調で記録するには適切な露出で撮影することが重要だ。適正露出というのは正解が1つだけではない。

 撮る人の考えや印象で変わるので、撮った時にはいいと感じても後で少し変えたくなる場合もある。カメラ任せの露出で満足しないで自分なりの露出を考えてみるのもいいだろう。

 そんな場合に便利なのが露出ブラケットだ。自動的に露出を変えて連写してくれるので後でゆっくり見て選べばよい。

+0.7補正

+0.7補正

+0.3補正

+0.3補正

+1.0補正

+1.0補正

 上の写真は1/3段ごとに3枚を自動で連写。明るめの花の場合には露出がアンダー気味になるので+0.7の露出補正を基本にして撮影している。わずかな露出の違いでも効果は大きい。

+0.7補正

+0.7補正

+0.3補正

+0.3補正

+1.0補正

+1.0補正

 こちらも+0.7補正したうえで1/3ごとにブラケット撮影。+1.0くらい明るくしたほうが美味しそうに見える。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン