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第4回 「VAIO、法人向く。」の現在を探る

Android版「VAIO Phone A」、仕事も個人ユースも1台でOK

スマホもVAIOにする意味は? コスト安なDSDS端末に1本化

文●飯島範久 編集●ASCII

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設計と製造、品質試験が一つ屋根の下の強み

 VAIOの製品は、厳しい品質試験にパスしたものだけを量産している。あらゆる事態を想定したその試験は、動かなくなっても仕方がないと思えるほど。これも設計部門と試験部門が同じ屋根の下だからこそ、すぐに設計に反映でき、要求された品質をクリアしたものだけが製品化されてきた。

 品質に関しては、海外で生産されたものでも、一度安曇野工場へ送られ、そこで最終チェックとキッティングが行なわれる。いわゆる「安曇野FINISH」だ。これは一般的にはここまで行なわれず、ソニー時代も海外生産された製品に対しては行ってこなかった。VAIO株式会社という小規模な会社になって、より品質を追求し初期不良がない製品の出荷を徹底している。もちろん、VAIO Phone Aもその1つだ。

VAIO Phone Aももちろん、安曇野FINISHによって最終チェクされた上で出荷される。キッティング作業もすべて安曇野で行なわれている。

 デザインと質感、高品質、高性能を実現したVAIOのスマートフォン。VAIO Phone Aの価格は、2万67842円(税込)と、VAIO Phone Bizの半額程度で、機能的に見てもかなり安い設定。企業が導入するとなれば、さまざまなキッティングサポートも受けられるが、それを含めても導入経費はかなり抑えられることだろう。

 最後にスマートフォンを導入するにあたって、企業が一番心配するのはセキュリティーだ。「Androidスマートフォンはセキュリティーがちょっと」と懸念される向きもあるが、不正改造したり、非正規アプリの導入や不審なサイトへのアクセス、気軽に会社のファイルを共有したりするなど、セキュリティーに対する認識の甘さが原因であることが多い。

Lookoutの「日本企業のスマートフォン利用動向、 モバイル機器業務利用に付随するリスクの実態調査」によると、会社支給の端末をジェイルブレイクしたことがあると回答したのが5.3%。非正規アプリをインストールしたことがあると回答したのは9.1%もあった。

 ここは社員教育の徹底や、MDMなどによる端末の一元管理といった対策を講じれば、リスク以上の利便性や生産性の向上が望めるはずだ。VAIO Phone Aは、働き方改革の一躍を担う端末であることは間違いない。

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