ワンボディーのサウンドバーで5.1chサラウンド再生
ヤマハ「YAS-106」
続いてはサウンドバータイプのスピーカーを紹介しよう。サウンドバーというと、50インチや60インチといった大画面テレビに合わせた横幅の長いタイプで、別途サブウーファーが付いてくるものが目立つが、ここで紹介するのは、もっとコンパクトで、サブウーファーがない使いやすいモデルだ。
現在、サウンドバータイプで人気なのがヤマハの「YAS-106」(実売価格 2万8000円前後)だ。大画面テレビとの組み合わせにも対応したモデルで、横幅は890mm。一般的なサウンドバーに近いサイズ感だ。
入力端子はHDMI入力、光デジタル音声入力、アナログ音声入力(ステレオミニ×1)となる。
HDMI入出力は4K/60pのパススルー伝送(HDR対応)、HDCP 2.2にも対応しているなど、機能的にも最新だ。そして、Bluetoothに対応しており、スマホなどとのワイヤレス再生も行なえる。また、スマホアプリ「HOME THEATER CONTROLLER」によるリモコン操作も可能だ。
YAS-106は、5.5cmのミッドレンジと2.5cmトゥイーター、7.5cmのサブウーファーのユニットが左右それぞに搭載。合計で6つのユニットを内蔵する。
それを駆動するアンプの実用最大出力は合計120Wとかなりの大出力だ。そのため、薄型のサウンドバーとしてもしっかりとした音に仕上げられている。
低音を増強するための「バスエクステンション」機能も採用し、ワンボディーながらパワフルな低音の再現を可能にしている。
映画を見るとサラウンド感がかなりリアル
人気の高いモデルだけあって、こちらも実力はかなりのもの。くっきりと粒立ちのいい再現に加えて、中低域に厚みがある充実感のあるサウンドが楽しめる。
ボーカルは高音域の伸びもクリアーで澄んだ音色だし、ニュアンスの変化も丁寧に再現する。低音感もほどよいバランスで、低音楽器の伸びやかな響きをしっかりと再現するし、ドラムやベースのリズムがキレがよい。映画の重低音となると、もう少し最低域の伸びが欲しくなるが、その場合はサブウーファーを追加するといいだろう。
そして、本機はDolby DigitalやDTS dital Surroundなどの5.1ch音声にも対応する。独自の5.1chバーチャルサラウンド技術によりサラウンド再生が可能だ。
これらで映画を見てみると、前方から真横くらいまでのサラウンド感はかなりリアルに再現ができる。
実際に後方にスピーカーを置いたシステムと比べれば後方の音の定位はやや曖昧になるが、前から後ろへと移動するような音の再現では、しっかりと音が前後に移動していくのがわかる。これならば、ゲームなどにおいても、なかなか良好なサラウンドの再現を楽しめるだろう。
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