最近はガラケー(フィーチャーフォン)スタイルの折りたたみ型スマートフォン、いわゆる「ガラホ」の種類が少しずつ増えています。
海外ではLGの製品が有名ですが、ZTEもアメリカ向けに製品を投入しています。今回はCES 2017取材時にニューヨークでその製品を買ってみました。
ZTEのガラホの名前は「CYMBAL-T」。実はアメリカではまだまだフィーチャーフォン人気が高く、折りたたみスタイルの携帯電話をサムスンやアルカテルが販売しています。
ZTEも「CYMBAL」ブランドで折りたたみケータイを販売しているのですが、今回紹介する「CYMBAL-T」はAndroid OSを搭載したスマートフォン。もちろん携帯電話からスマートフォンへの乗り換えを狙った製品です。アメリカではMVNOキャリアのTracFoneが販売していました。
価格は100ドル前後ですが、クリスマスシーズンだったためか、49ドル台と約半額に。SIMロックがあるとはいえ、この値段でプリペイドでスマートフォンが買えるなんてうれしいものです。
スペックは後述するように低いものの、このスタイルの端末ならば気にならずに楽しめるのではないでしょうか。
ディスプレーは3.5型320x480ドット解像度。ひと昔前のスマートフォンと思えば十分な性能かも。チップセットはSnapdragon 210(1/1GHz、クアッドコア)。メモリーは1GB、ストレージは8GB。カメラは背面が500万画素、正面が200万画素。
とはいえ、CYMBAL-Tはスペックで買う製品ではありません。いつでもポケットに入れておき、使いたい時だけ開いてサッと利用する。メインのスマートフォンとしてバリバリ使う製品ではなく、むしろ渡米時にこれを2台目のケータイとして持っていればかなり便利でしょう。
キーボードは10キーで、カメラとメールのショートカットボタンに加え、カスタマイズ可能な星のアイコンのキーも備えます。そして、一番上にはAndroid標準の「ホーム」「戻る」「タスク切り替え」キーも搭載。キートップは盛り上がりの有る押しやすい形状で、長文入力もラクにこなせそう。
本体表面はすべり止めも兼ねた細かいドット状の加工のされた仕上げになっていて、にぎり心地も悪くありません。ヒンジの下にストラップホールもあるので、落とすのが心配な人はストラップを付けるのもいいでしょう。
側面のフレームはメタリック塗装の樹脂製。さすがに金属ボディーではありませんが、安っぽさは感じられません。なお、電池カバーを取り外して電池交換やmicroSIM、micro SDカードの取り付けが可能です。
本体サイズは閉じた状態で120×60×18ミリ。3.5型のスマートフォンをやや大きくした、といったサイズ。折りたたみ型端末としてはやや大きいかもしれませんが、中身がスマートフォンであることを考えると悪くないかな、と思えます。
本体を開いて電源を入れれば、10キーを備えたAndroidスマートフォンとして使えます。もちろん、画面はタッチパネルなので、ディスプレー側だけを指先でタッチして操作することも可能。
Androidスマートフォン同様に、電源キーと音量の下キーの同時押しでスクリーンショットも撮れます。
内蔵アプリはAndoridとしては一般的。TracFoneの純正で、自分のプリペイドアカウントにアクセスして残高を確認できるアプリなどもプリンストールされています。
なお、Google日本語入力をインストールしても10キーからの日本語入力はできず。このあたりはぜひ対応してほしいところです。
折りたたみであるだけでこれといった特徴のないエントリーモデルかもしれませんが、通話メインに使うとか、カバンの中に入れてルーター代わりに使う、なんて利用方法もできるでしょう。
コストも低い製品だけに、これはぜひとも日本に投入してほしいところ。ZTEは日本向けに数多くのスマートフォンを販売していますが、このCYMBAL-Tも仲間に加えてほしいと思います。
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