日本法人2社が発表会開催、オールフラッシュVMAXやData Domain新モデルなども
Dell EMC統合後初の新製品、PowerEdgeベースの「VxRail」など
2016年11月21日 07時00分更新
デル日本法人とEMCジャパンは11月16日、ハイパーコンバージドインフラ製品「VxRAIL」「VxRack System 1000」や、オールフラッシュストレージ「VMAX 250F/FX」、バックアップ製品「Data Domain」最新版など、Dell EMC統合後初めてとなる新製品発表会を開催した。
11TB/10Uサイズからスタートできるオールフラッシュ「VMAX 250F/FX」
エンタープライズストレージのVMAXファミリーでは、オールフラッシュでこれまでの最小構成(最小容量11TB/10Uサイズから)となる「VMAX 250F/FX」がリリースされた。最大4TBのキャッシュメモリを搭載可能で、レイテンシは最小0.5ミリ秒、最大100万IOPSの性能を持つ。V-Brickは最大2台まで拡張可能で、最大容量1PB(圧縮時)まで増設できる。
既存モデルのVMAX 450F/FX、850F/FXとはサイズや容量が異なるだけで、搭載ソフトウェアは同じ。具体的には、それぞれの「F」モデルはOSやローカルスナップショットなどの基本ソフトウェアが、「FX」モデルはそれに加えてリモートレプリケーションや暗号化、PowerPathなどの付加ソフトウェアが同梱される。
永長氏は、従来モデルよりもさらに小さな容量からスタートできるようになり、各コンポーネントの奥行きが短くサーバーなどと共に標準ラックにも設置できることから、従来のVMAXオールフラッシュモデルでは大きすぎると考えていた顧客ニーズにも適すると語った。
PowerEdgeベースになった「VxRail」「VxRack」は幅広い構成が選択可能に
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)アプライアンスの「VxRail」および「VxRack System 1000」では、いずれも「PowerEdge R630/R730/R730xd」サーバーベースで構成された新製品がリリースされた。
VxRailでは、1Uサイズのエントリーモデル(Eシリーズ)、GPU搭載でVDI/グラフィックス用途向けの2Uモデル(Vシリーズ)、CPU性能を重視した2Uモデル(Pシリーズ)、R730xdベースで大容量ストレージを内蔵する2Uモデル(Sシリーズ)の4シリーズが追加された。いずれもBroadwell世代のXeon E5-2600 v4ファミリーを搭載しており、最小3ノード構成から利用できる。
永長氏は、新しいVxRailでは最小構成が従来の4ノードから3ノードに削減され、ベースとなるサーバーの性能も向上したため、エントリーポイントの価格が25%下がったことを紹介。また、PowerEdgeベースのため、CPUやストレージタイプ(SSD/HDD)、ストレージ容量などが非常に柔軟に構成できる点も、新しいVxRailの特徴として挙げた。
またVxRack Systemでも、顧客要件に合わせて、新たに20以上の構成が可能になったほか、新世代CPUの採用により40%のCPUパフォーマンス向上、同価格で従来比2.5倍のストレージ容量提供、といった特徴がある。
全モデルでSSDキャッシュを搭載、パフォーマンス向上した「Data Domain」
データ保護/バックアップストレージのData Domainシリーズでは、小~中規模向けのData Domain 6000シリーズ、大規模向けのData Domain 9000シリーズで新モデルを投入し、刷新された。新製品4モデルでは、いずれもメタデータ領域にSSDを標準採用しており、ランダムI/O性能が大幅に向上している。
また、OS最新版(Data Domain OS 6.0)もリリースされており、パブリック/プライベートクラウドストレージをストレージ階層に取り込む「Data Domain Cloud Tier」機能も提供する。これにより、単一のData Domainアプライアンスを通じて管理できるデータ量が200%増加し、最大論理容量は150PBとなる。
また仮想アプライアンス版「Data Domain Virtual Edition」の機能強化、Hadoopデータの分散重複排除などにも対応する。