IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 10月31日~11月6日分
来年の戦略的技術トレンド「人工知能」「デジタル」「メッシュ」、ほか
2016年11月08日 07時00分更新
本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、調査会社などが先週1週間に発表したIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてざっくりお伝えしています。
■[市場]2017年の戦略的技術トレンド、トップ10(ガートナー ジャパン、10/31)
・「高度な機械学習とAI」「VR/AR」「ブロックチェーン」「会話型システム」など
・企業のデジタルビジネスを実現する「デジタルテクノロジープラットフォーム」
・センサーデータを用いた状態把握、変化対応など動的なソフトウェアモデル「デジタル・ツイン」
今後5年間のうちに重要な転換点に達するテクノロジートレンドのトップ10。これらを大きく分類すると「人工知能」「デジタル」「メッシュ」の3つになるようだ。メッシュは、IoTが浸透する影響でアプリケーションが分散的に配置されるようになることを指す。
■[市場]国内中堅中小企業「第3のプラットフォーム」利用率(IDC Japan、10/31)
・2016年は前年比8.3%の伸び、2015~2020年の年平均成長率は6.0%を予測
・金融業、製造業、流通業などで、モビリティが牽引し比較的高い成長率
・大都市圏とその他の地域で採用動向の差異が大きい
クラウド、モビリティ、ビッグデータ/データアナリティクス、ソーシャル技術を指す「第3のプラットフォーム」。中堅中小企業(IDC定義で従業員999名以下)でも、IT市場全体の伸びと比較して堅調な成長が見込まれている。これらのITが“特別なもの”ではなくなったということか。
■[ユーザー動向]国内ネットワーク機器市場 企業ユーザー動向(IDC Japan、11/1)
・SDN技術の導入は、前年の45.3%から47.6%へわずかな増加にとどまる
・SD-WANの認知度はまだ低いが、認知企業の7割近くが導入意向を持つ
・「INSネット ディジタル通信モード(ISDN)の終了」は大企業でも半数以上が認知せず
国内企業994社を対象として実施した調査より。SDN導入を再び加速させるためには「ベンダーが技術や製品の成熟度をもう一段高める努力が必要」だとIDC。
この連載の記事
-
第168回
ITトピック
データ活用が「成果」を生む条件/「ITの内製化」が進んでいる業務/生成AIコーディング支援の懸念点、ほか -
第167回
ITトピック
“Google検索離れ”データでも明らかに/コロナ後の人流回復で店舗集客システム市場が活況、ほか -
第166回
ITトピック
世界PC市場への“逆風”/ 正社員の「年収アップ」策/セミナーや展示会は対面&メタバースへ、ほか -
第164回
ITトピック
「パスキー」使ってますか/産業別“稼ぐ力”日本の国際順位は/ビジネスチャット市場は寡占化へ、ほか -
第164回
ITトピック
2025年のテック業界はどうなる? 調査会社やITベンダーの「今年の動向予測」まとめ -
第163回
ITトピック
進まないアプリケーションのモダナイズ/転職で稼げるプログラミング言語は/賃上げに「満足」は半数に満たず、ほか -
第162回
ITトピック
iPhone出荷シェアが過半数割れの理由/アタックサーフェス管理市場が急成長、ほか -
第161回
ITトピック
来年度IT予算は「増額」が過去最高/推し活の支出額を最も増やすのは「負けたくない」心理 ほか -
第160回
ITトピック
2025年注目のIT戦略テーマは「攻めの自動化」「NG-DevOps」など、「au」がモバイル体験総合トップ、ほか -
第159回
ITトピック
急成長する国内AIシステム市場が初の1兆円超えへ、若い社員は“会社と仕事に前向きだが長続きしない”? ほか -
第158回
ITトピック
Google検索急増“アルムナイ”とは?、小売業界がAI投資を牽引、求職者が望む月給水準もインフレ、ほか - この連載の一覧へ