IoT花盛りだが、一般庶民がそこそこの値段で使って便利で楽しいモノにはそれほどお目にかかることはない。
今まで買ったIoT関連モノには、外出の際に傘が必要か知らせてくれる「そらビーコン」や(初期動作不良で返品したが)雨の日に青く光るIoT傘立て「Umbrella stand」、植物の環境を守る「Flower Power」、遺失物を探してくれるBluetoothタグ「Chipolo」など……。
数え上げればキリがないほど、多くの自称IoT製品を買い続けてきたが、正直、これはすごい! という商品にはいまだに巡り合ったことがない。
そんな、まだまだ一般人の便利感覚には程遠いIoTの世界だが、毎月のようにキックスターターなどでは飽きもせずにさまざまなモノが登場しては消えてゆく。
今回紹介するのは、前述したIoTありきで登場したニューワールドの製品群ではなく、すでに世の中には存在するモノを、数多くの日本人がすでに持っているスマートフォンでコントロールできるように改造したIoT商品だ。
カーテンを電動にアップグレードする「モーニン」
商品名は、後付式カーテン電動開閉器「mornin'」(以下、モーニン)という洒落たネーミングだ。パッケージには製品本体である“モーニン”と簡単な取説が入っている。
モーニン本体は少し扁平な白い植木鉢やコップのような形状をしている。上部にはカーテンレールの溝の中に入ってモーニン本体を落ちないようにぶら下がる“ランナー”付きの2本のアームのようなものが左右に一対ある。
そして、カーテンレールにぶら下がったモーニン本体を左右に動かすための回転するゴムローラーが中央に取り付けられている。
モーニンはごく普通の手動式のカーテンを後付で電動カーテンにアップグレードする面白い仕組みだ。
そして、その取り付けは極めて簡単だ。本体正面の中央部の四角いスイッチを少し押し込めば、上部に取り付けられた2個のランナーアームが90度向きを変えてくれるので、そのまま既存のカーテンレールの溝に押し込む感じだ。
溝の奥まで押し込んでスイッチを離して元通り戻せば、ランナーの角度が最初に戻ってモーニンは簡単にカーテンレールの溝に固定される。
筆者宅ではすべての部屋に同じカーテンレールを設置していたので、モーニンがうまく固定できないカーテンレールはなかったが、カーテンレールの幅や深さなど、スペックによってはモーニンを取り付けられない場合もあるようなので、その辺りは事前にウェブページなどで確認が必要かもしれない。
さて、取り付けの予行演習が終われば、今度は取り付けとは反対に、スイッチを押し込み、モーニン本体をカーテンレールから真下にゆっくり引っ張って取り外してみよう。
着脱が問題なくできたら、いよいよ本番の取り付け作業を行なう。
モーニンの電動パワーでカーテンを開けたり閉めたりできるようにするには、最初に既設のカーテンの第一番目のランナーに引っ掛けているフックを外し、第一番目のランナーと第二番目のランナーの間に、先程の要領でモーニンを設置する。
次にモーニンを挟み込むように第一番目のフックを元通りに戻せば、モーニンがスマホの指示通り左右に動き、電動カーテンのように開閉を実際に行なうことができるようになる。
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